第6話:面会
翔太は漂っていた−−−
白い空間の中、体が浮いているような浮遊感に包まれていた
・・・・・て
・・・がわたしの・・・・・
何か、声が聞こえるような気がする
このこえは・・・
この世界に漂っていると懐かしいような、暖かみを感じられる
そしてこの声を聞くと、頭の奥から何かが思い出されそうな・・・
・・・・・い・・・
翔太は閉じていた目をゆっくりと、眩しさを堪えるように開いた
「ようやく起きましたか!!」
目を開けると眼前にアルセニールの顔が入ってきた
「うぁおあ!?」
心底びっくりして飛び起きる!!
「あっはっは!元気になってよかったよかった」
「な、なんで一緒に?!というかここはどこ!」
翔太はパニックになっていた
「ここは私が手配した宿屋ですよ。冒険者試験を受けた後、翔太さんは倒れてしまって起きなかったので、ここに運ばせてもらいました。」
「ああそうだ・・・!試験の結果聞いてない・・・!」
「翔太さんもCランクとのことですよ。そもそも筆記試験受けてませんしね」
アルセニールは俺が寝ている間のことを教えてくれた
俺が倒れた後、リゼとアルセニールがここまで運んでくれたこと
試験内容がなぜか他の冒険者にも筒抜けになっていること
ネビュロスを倒した人間として、周知されていること
ブランドンやセリアは俺の魔法に興味があるらしく、目が覚めたらまたきて欲しいとのこと
そして
アグニア王の側近が面会したいと申し出ていること・・・!
「どれから手をつけたらいいかわかんないな・・・」
目覚めて早々、頭を悩ませるのであった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「翔太!もう大丈夫なの?」
先にギルドに来ていたリゼと合流した。先にブランドン達と会っておこうと、まずはギルドに立ち寄ったのだ
「ああ、もう平気だ」
「村ではあんなふうに倒れたりしなかったのにね・・・?」
「それは、翔太の魔力限界の問題だろうな」
よう!と俺たちに声をかけてくる。その後ろにはセリアもくっついている
「翔太は、独創魔法でいろんな魔法を使えたり、強化できたりするんでしょ〜?ということは、常時いろんな魔法が並列で動いていることになるのね。」
「あ、なるほど。魔法を複数放つとその分魔力の消費も激しいのか。」
「そうそう。しかも、まだ魔法の本質に辿り着けてないっぽいし、名前もないんでしょう??」
「名前・・・?独創魔法なら名前なんてないんじゃないのか?」
「自分で名づけるんだよう。私の神駆もそう。自分で魔法の本質を掴んで、正しい名前をつけてあげることで、言霊が生まれ、魔力の流れが促されて初めてコントロールができるようになるんだから」
「つまり、俺はまだコントロールできていない力を使ってぶっ倒れたってことか」
「そういうこったな。魔法の出力に関してはAランクをつけてやりたいところだが、いかんせん他がダメダメだ。魔法の切り替えや判断はリゼ嬢の方が上手い」
それは、この世界の人間じゃないから仕方ないじゃないか・・・という愚痴が出そうになったが、言ったら負けな気がして言わなかった
「筆記試験を見てからランクを出してもよかったんだが、翔太オメェ異世界の英雄なんだって?」
リゼが困った顔であはは・・・と笑っている
「異世界の英雄さんに試験問題なんて解かせられねぇっていうのが上の判断でな。」
「そんな異世界の英雄って簡単に信じていいんですか?」
「最初は全然思わなかったんだがよ・・・」
ブランドンは悩むようにうーんと唸り腕を組みながらこたえる
「王様が、異世界の英雄がこの国に来ていると国民におふれを出したみたいでよ」
「んで、人相や特徴がまんま翔太だったってことで、えーまじかー!みたいな」
「それで、ギルドに騎士団に推薦したいと言ってきたものに似ていると知れたみたいでな、ネビュロスも倒してるとかその辺も含めてお前さんが異世界の英雄だろう!ってなっちまってな」
「だから、王の側近が面会したいと言ってきているのか」
「まーそういうこった。どうする?側近に会いに行くか?」
「そうしようかな。俺たちの目的も王様に用があったからね」
リゼの方を見ると、笑顔でうん!と頷いてくれた
んじゃ、案内するか、とブランドンが先導し
アグニア王の側近との面会が始まった




