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15/34

10 いざ移動!

続きです!

あと、9を加筆修正しました。

分かりにくいと思った表現などを書きなおしたつもりなので、よろしければ読み直して頂けると、嬉しいです!

<<<<<トウカ:パート>>>>>


 俺はショックを隠せないでいた。



 「ヴゥゥ……オエッ!」



 ほんの少し、ほんの少しだけイタズラ感覚で、寝ている女子に自分の手の臭いを嗅がせたら、目の前で吐かれるとは……。

この世界に来る前は毎日欠かさずにお風呂に入っていたし、なんなら、体臭だって匂わない方だと自負している。



 「くっさ! くっさぁ!! 絶対鼻もってかれた!!」



 目の前にいる女子は、鼻を全力でこすっている。

そんなに臭いものなのか……?

 

 ヤンキー娘は涙目で俺の方を見た。やっぱり目つきが悪い。

少しの間、俺の方を睨み付けるように見た後、袖で口を拭くと、舌打ちをして言った。



 「ーーーッチ。おまえ、風呂場にいた変態だな」



 俺は耳を疑った。あの状況下でどこに変態扱いする要素があったんだ!?

なんならお前のために、イケメンの魔の手から救ってやったんだから感謝の一つくらいしてほしいな。

目の前にいるヤンキー娘をマジマジと見る。

 

 雰囲気は高校生くらい。

髪型はポニーテールで、髪には三つに分かれた白のラインがある。

耳には銀色のリング型ピアス。

服装は、黒をベースとしてドクロの絵が大きくプリントされているTシャツ。ところどころ、穴が空いてたり擦り切れたりしているジーパン。そして、あちこち破れている赤い革ジャンを羽織っている。

一番の特徴が、目つきが悪いこと。



 (ああ……。人は見た目によらないって言うけど例外もあるんだな)



 妙に納得した。

まあ仕方ない。目の前にいる女子は高校生くらい、片や俺は大学生。

俺は深呼吸をして、ヤンキー娘に優しく諭すように言った。



 「どこが変態なんだぁっ!? ーーー俺は! 変態じゃっ……ン! ない!!」



 少し感情が高ぶってしまったようだ。それに噛んでしまった。

ヤンキー娘がドン引きしているのが分かる。目がひきつっている。

少し恥ずかしくなって、咳ばらいをした。

 

 ヤンキー娘はキレ気味で言う。



 「風呂場で必死になってボディブレードをしてたじゃん……。あたしの会話をそっちのけてさぁ! それに、罪人(つみびと)に襲われかけてんのに、風呂場に匿わせてくんねーし! さては風呂場に二階に通じる隠し通路知ってて、わざと開けなかったんだろ? ボディブレードしながら、あたしが罪人(つみびと)に殺される様を見物しようとしてたんだろぉ!? あぁんん!? 変態じゃん!!」



 (こっわ!! なに俺、恐喝されてんの!?)



 「それは……、違うんです!」


 「何が違うんだよ! くっせー手してるしさぁ! ああぁんっ? 言ってみろよ!」



 (え……手が臭いことと、ボディブレード関係あるーーー?)



両手両足が震えはじめる。

 

 俺は友達のある話を思い出した。

その友達は偶然なのか必然なのか、駅から出てきたところを、たむろしていた地元ヤンキーに声を掛けられたという。

話を聞くと、そのヤンキーが飼っているハムスターが家から逃げ出してしまい、駅まで探しに来ると、ケガをした状態で発見。今すぐ病院に連れて行くから治療費貸してと言われたらしい。


 もうめちゃくちゃだ。

友達は「あなたのハムスターと僕は関係ありませんよね」と怖くて言えず、ヤンキーの手を指さし、「今、手にハムスターいませんよね?」と震えながら言い返したらしい。

その返答が、「また逃げたんだよ!」とのこと。

もう頭がパニックになり、財布ごと渡してしまったと悲しげに話していた。

その話を聞いた時、笑いながら「もし俺なら、ワンパンよ! こう……シュッシュッ!」とジャブをした記憶がある。

 

 俺は最大の笑顔をして言った。



 「やっぱ臭いですよね~! ボクも臭いと思ってました~!」



 人間、笑顔の前では平和だろ!

ヤンキー娘はドン引きを通り越して、殺意があるようだ。

やっぱり人は見た目によるんだな。



 「ッチ。ーーーーもういい。とりあえず、おまえは罪人(つみびと)とは無関係なんだよな?」



 そういえばさっきから言ってる『つみびと』ってなんだ?

分からないが、ここは下手な返答をすると、状況が悪化する気がする。

俺は笑顔で言った。



 「関係ありゅっなう!」



ーーーーしまった。肝心なところで噛んでしまった。


 俺はちらりとヤンキー娘を見る。

ヤンキー娘は自分の下にある、汚い水たまりを眺めていた。



 (やっぱり、アホだな)



俺は心の中で呟いた。



 「ここにいると、また罪人(つみびと)が来るかもしれないな」



 ヤンキー娘は水たまりを避けるように、洗面台の流し台からジャンプをした。

そのまま廊下まで移動する。

そして、くいっと顔だけ俺の方に振り向くと、



 「移動すっぞ」



ついて来いというジェスチャーをして、短く言った

なにこの娘かっこいい!

俺は駆け足で後を追った。



 「おい。おまえ、あんま近づくな! その手洗ってないだろ? 何掴んだらそんなに臭くなるんだよ?」



ゴミでも見るかのような目で言った。

俺は絶対にウソを言わない男だ。

真顔で正直に言う。



 「イケメンの棒です」

誤字脱字があれば教えてください。

明日も一話分投稿しようと思ってます。

引き続き、読んでいただけると嬉しいです!

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