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悪魔と決着

ルーンはリリスの上空からの攻撃を避けつつ、スキルを使いながらジャングルの中に入ることができた。


「よし、これなら攻撃が当てられるはず…あとはタイミングさえあえば…」


「チッ、見失なったか。下に降りようか…いや、私が降りてくるのを待ち伏せてる可能性の方が高いし、このままの方が私にとっては有利だしこのまま上から探すか」

ルーンとリリスの思惑が交差するなかその瞬間は突然訪れることとなった。






リリスは上からジャングルの中を見渡し、見えたプレイヤー全員をしらみ潰しに探していた。


「【シャイニングランス】【ブラックランス】」


「チッ、全然見つからない。あそこまで挑発しておいて逃げるなんてことは無いよな。リスナー達はどう思う?」

リリスは配信であることもしっかり覚えており、緊迫した戦闘の中でなければ配信者としてリスナーとコメント欄で会話をしていた。


「やっぱりどっかに隠れてる可能性の方が高いよな。っと、危ないな。ジャングルは木が高いからよそ見してても、ぶつかりかけるから嫌なんだよ」


「それより、みんなもあの女見つけたら私に教えてよ。まぁ、画面に映ってれば多分私は見つけてると思うけど」

リリスが人気なのはキャラを作っているものの、戦闘やふとしたときに見せる素の顔の二面性を隠さずに配信してるからであり、こういう時でも協力する人は多かった。






ルーンはある場所からリリスが見える瞬間を暗い夜の中にその黒い身を隠しながら待っていた。


(リリスをしとめるとしたら不意を突いて本当に一瞬で決めないと殺られるのは間違いないはず…)


(だからこれだけはやりたくないけどこれ以外の方法も思いつかないから)


「あれは…やっとリリスがこっちに来たみたいだし、そろそろ私も心の準備しておかないとなぁ」

ルーンはそういうと飛んでいるリリスが自分の思い通りの位置に来るまでを目測で測り作戦を実行する準備をした。


(あと、10メートル…5メートル…3メートル…1メートル…今だっ!)


「【パワーダガー】【受け身】」


「えっ、上からっ!ぐはっ…」

ルーンはジャングルで一番高い木の上に登り、リリスが真下に来るのを待って下に注意がいっているリリスを上から奇襲を仕掛けたのだ。


「これならあなたを殺れると思ってやったけど、成功して良かったよ」


「そんなこと言ってる場…うぐっ」

リリスはルーンに上から攻撃され翼で羽ばたく隙も与えられないまま、2人はジャングルに落ちていった。


「さすがランカー、あれだけ高い所から落ちてもまだHPが3割も残ってる」


「そんなこと言ったらそっちもHPギリギリ1だけ残ってるじゃん」


「私は【受け身】のスキルでしのいだだけだよ」

【受け身】はスキル発動後1分以内に受ける落下ダメージでHPが0にならないスキルであり、ルーンがこの作戦を思いついたきっかけとなったスキルであった。


「でも、探す手間が省けた上にHP1で目の前にいるんだから私にとっては好都合だよ」


「そう、でも残念。【月光浴】」


「なっ、HPを一瞬で回復してきたか…」


「このスキルは説明するの大変だから言わないけど、夜なら強力な回復スキルって感じかな。でも、そっちは気にしないといけないことは他にあるんじゃない?」

ルーンはリリスのHPバーを指指してそう言うと、リリスのHPはガクガクと減っていっていた。


「な、なにこれ…」


「強いて言うなら対策の出来ない強力な毒かな」


「なら、早く回復を…」


「あっ、回復はやめておいた方がいいよ。その状態異常は回復するとダメージになるから死ぬまでの時間が短くなるだけだよ」

ルーンがリリスに使ったのは短剣の状態異常スキルであり【血傷】これは3秒ごとにHPの3%を削り、【血傷】状態のプレイヤーが回復するとその2倍のダメージを与えるというものだった。


「じゃあ、私はあと少しで負けるの…」


「正確に言うとなにもしなければあと13秒であなたはゲームオーバーになる」


「そして、状態異常でゲームオーバーになったプレイヤーは状態異常をそのプレイヤーに与えたプレイヤーにポイントを譲渡することになる」


「つまり、私がこのままゲームオーバーになったらあなたにポイントがいくの?」


「そういうことになるよ」

ルーンがそう言うとリリスは壊れた様に不気味に笑い始めて、ルーンに向かってきた。


「散々こけにしてきたあなたにポイントがいくなんて絶対に嫌、私が死ぬのが確定してるならここであなたを倒して、ポイントを消した方が良いにきまってる」


「【聖闘気】【聖槍一閃突き】」


「そんなの私には当たらないよ」

ルーンはリリスの全力の攻撃を避けると一瞬冷たい目になりそう言って光になってリリスが消えたことを確認した。

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