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黒翼の悪魔4

リリスがポイントが入ってこないことに戸惑っていると後ろから気配がした。


「【ダブルスラッシュ】」


「うっ、と。何いきなり?」


「いやー、さっきは私の友達を可愛がってくれたらしいから今度は可愛がってあげようかなーって思ったからさ」


「いきなり襲ってきて意味分かんないんだけど…」

リリスはいきなり襲ってきた全身真っ黒の女に警戒心を抱きつつ、話を聞くことにした。


「さっきあなたが倒した箒の女の子の友達でルーンって言うんだけど、あの子を倒したあなたと戦ってみたくてね」


「チッ、まぁ良いか。あなたと戦う意味はないけどポイント結構もってるし美味しそうじゃん」


「意味ならあるよ。あなたが倒した女の子、シルクのポイントなら私が全部もらったよ」


「っ!そういうこと…つまり私が倒す寸前にあなたに全てポイントを渡してたってことか」


「まぁ、正直シルクを見つけたのもギリギリで私にポイントを渡したのも偶然だけどね」

ルーンはリリスにそう言い放つと余裕そうな笑みをうかべながら二本の短剣を構えた。


「さすがはランキング6位ってとこだけどまだまだ詰めが甘かったってことだよ。こんなことなら最初から本気でシルクを倒しにかかれば良かったのに」


「じゃあ、あなたには最初から本気でいかせてもらうし、手加減も無し。一瞬で決めてやる」


「手加減して勝てるほど私は甘くないよ」


「下僕ちゃん出てきて!この女をこのゲームが一生出来ないくらいのトラウマを植え付けてやりな」

リリスは悪魔達に指示を出した瞬間すぐに出てくると思っていたが悪魔は一体も出てこなかった。


「なんで、なんで私の下僕ちゃんたちが一体も出てこないの?まさか…」


「そう、私がここに来る前に全部倒しちゃた。まぁ、私が倒したんじゃなくてシルクと一緒に倒したって所かな」


「どういうこと?あの時、あの女は私と戦闘してたし他のものを攻撃する隙なんて無かったはずだ」


「あなたにはただの当たらなかった魔法だろうけど、シルクはあなたを狙うふりをしてしっかり悪魔達に魔法を当ててくれてたんだよね」

リリスはルーンのカミングアウトに顔面蒼白になり、目の前に立っているルーンが一瞬恐ろしく感じた。


(どの動作にもこの女は先を読んであの女はそれを一瞬のうちで理解してしっかり実行してたってことか)


(でもこの女は私以上のステータスもスキルもPSも無いだろうし、力でねじ伏せれば問題ない)


「早く仕掛けてきなよ。手加減無しに一瞬で決めるんじゃ無かったの?」


「言われなくても一撃で私の前から消してあげるよ。【ゴット·オブ·ランス】」

リリスの全力の一撃にルーンは回避する様子を全くみせず、リリスはこれで決まったと確信した。

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