キラーフィールド3
ルーンは話に聞いていた通り火山が凍ったのを見て、実際に見るのはことは凄すぎて声が出なかった。
「どう?私の魔法凄いでしょ」
「凄いっていうか話には聞いてましたけどこれって…」
「あぁそうだ。これ、ルーンちゃんの分のポイントだから、私の自慢に付き合ってくれたお礼」
「あ、ありがとうございます」
ルーンはフィアから自身のポイントとほぼ同じくらいのポイントを貰ったことにも驚いたがやはり魔法の衝撃には勝てなかった。
「ルーンちゃんはこれからどこに行くの?」
「西に見えた荒野に行く予定ですけど…」
「私は東に行く予定だからここでお別れだね」
「そうですね。まぁ、フィアさんみたいに強い人と同じ場所にいたらポイント取れないですし…」
「ルーンちゃんも強いんでしょ。今度会ったらその自動的に増えるポイントのカラクリ教えてよ」
ルーンはフィアの一言にハッとなったがそれ以上追及されることもなく2人は別れそれぞれ歩き出した。
ルーンがトッププレイヤーと遭遇している間にシルクはというと、箒を使い敵を見つけやすい草原で上から魔法を撃って倒していた。
「結構ポイントは稼げてるけど、やっぱり魔法使いはMPが消費がかなりヤバイなぁ」
「まぁ、MPポーションにはまだ余りがあるから良いけど」
シルクの場合魔法以外にも箒を使っているため、時間が経てば経つほどMPがジリジリ減っていた。
「【ファイヤーバレット】【ファイヤーバレット】」
(はぁ、時間が経過してから敵が一撃で倒せなくなったし、ここら辺で下に降りようかな)
シルクはそう考え箒で地上に降りようとした瞬間あることを感じ、シルクは降りることを止めた。
「あーあ、待ち伏せされちゃってるよ。ルーンの言った通り目立ち過ぎると狙われちゃうのか」
「さすがに今プレイヤーキルしたら他のプレイヤーに殺られかねないし、ちょっと遠くに行こうかな」
シルクは草原から近いジャングル地帯に向かい、そこで箒から降り武器をグローブから杖に変えた。
「ジャングルにはモンスターも多いだろうし、いりくんでるからプレイヤーもあまり好んで入ってはこない」
「いるとしたら初期リスポーンがここだったプレイヤーか身軽なプレイヤーくらいかな」
シルクはあわよくばルーンと合流して、2人で行動できればと思いも少しあったがそんな簡単なことではなかった。
「さすがにルーンはいないかぁ。フィールドはリアルの東京と同じくらいらしいし」
「それに前回のイベントのAランク以上のプレイヤーしかいないし、やられてないと良いけどなぁ…」
シルクがそう思いながらジャングルの中を進んで行こうとしたとき、誰かに見られてるように感じた。
「誰かいますよね。出てきてもらえませんか」
「はは、バレてたみたいだね。やっぱり俺には潜伏とか向いてないわ」
そう言ってシルクの目の前にある木の陰から茶髪で少しチャラそうな長身の男が出てきた。




