キラーフィールド1
ルーンの転送された先は木々が生い茂り、木漏れ日の差し込む森の中だった。
「とりあえず、いきなりは襲ってこないみたいだし最優先でやることをやろう」
「【影分身Ⅰ】【月狼王の加護】【影狼王の加護】」
「よし、最大効率でここら一帯のモンスターを狩るよ」
ルーンは自らの分身を3体、狼を5体、影狼8体召喚してそれらを分散させてモンスターを狩る作戦をたてていた。
「じゃあ、次は【加速】」
「お、いたいた何ポイントかな【スラッシュ】」
ルーンは【加速】でAGIを上げ、モンスターを見つけると一撃で倒して着実にモンスターを狩っていた。
「結構ポイントは集まってきたし他の分身たちもモンスターを倒してくれるから勝手にポイントが入ってくる」
「私ももう少し頑張ってポイントを取らないと…っ」
ルーンは何か嫌な予感を感じとり、【影隠れ】で近くの木の影に身を潜めた。
「はぁ、森にならモンスターたくさんいると思ったんだけどなぁ。誰かが狩りつくしたのかなぁ」
「ねぇ、みんな誰だと思う?地形が変わってないから、アスタロとフィアじゃないことは確かだよね」
(見えない誰かと話してる?いや、みんなって言ってたし大人数に一方的に話してるのかな)
ルーンは1人で話しながらモンスターを探している禍々しい三股の槍をもった金髪ツインテール少女を影でそのまま観察していた。
「どうしようみんな、トッププレイヤーに会っちゃったら。って私もその内の1人だし勝てるかな」
(ト、トッププレイヤーの1人…)
「まぁ、今回のルールなら戦わない方が懸命かな。ってか、本当にここにモンスターいないし他のところ行こ」
少女はそう言うと背中から黒い翼を出し、木々が生い茂る森から羽ばたいて何処かに行ってしまった。
「つ、翼を出して空を飛んだ…ってシルク以外も空を飛べるスキルか装備かを持ってる人がいたなんて」
「しかも、トッププレイヤーの1人って言ってたしポイントもかなり高かった…」
「あそこで私が奇襲を仕掛けても勝てる確率は低かったし、勝てそうになってもあの翼で逃げられてた」
ルーンはあの状況で即座に冷静に分析して勝てない勝負だと判断していたから不要な戦闘を避けていた。
「それよりもここら辺は人も多いし、敵はほぼ狩っちゃったみたいだから私も別のところに行かないと」
「まだ30分しかたってないから大丈夫だけどたしか、1時間ごとに強いモンスターが段階的に出るらしいし」
イベントのルール上強いレベルのモンスターは最初からいないためルーンの分身でも簡単にポイントを取れていた。
しかし、それがどうなるのか分からないためルーンは今のうちにポイントをとっておきたかったのだった。
「まぁ、それでも手は残ってるし何とかなるかな」
「それでも今モンスターを狩ることに損は無いし、とりあえずあの人は南に行ったし、北に行ってみようかな」
ルーンはそう言うと【加速】を使いAGIを上げ、北に向かって走りだした。




