第2回イベント情報
シルクのシークレットイベントを中断してから一週間と少しが経過して、ゴールデンウィーク最終日に開催される第2回イベントの内容が公開されることになった。
「第1回イベントと同じでやっぱり人は多いよね」
「でも、人が多い方が盛り上がるし臨場感もあるから私は面白いと思うよ」
「確かに私も面白いと思うけど、それよりもイベントの中身だよ」
「今回は日程も決まってるから、収集系イベントじゃないってことは分かってるけど…」
まだ、ベータ版を合わせても2回しかFLOでイベントが行われていないので予想するのは難しく、ネットでも色々な説が出ていて2人にも何のイベントかは分からなかった。
「前回はモンスターと戦ったし、対人戦がメインになるイベントがくるって予想が多かったけど、ルーンはどう思う?」
「私もそれと同意見かな。何より、情報が少なすぎて見当がつかないのが事実だし…」
「あっ、イベント情報配信始まったみたいだよ」
広場に現れたモニターにはまず、前回同様マリーが出てきてファンサービスをしていた。
「おっ、みんなそろってるね~。じゃあ、さっそくみんなが気になって夜も眠れなかったであろう注目の第2回イベントの内容を説明するよ~」
「「「「うぉーーーー!」」」」
「みんな盛り上がってるね~。第2回イベントの名前はズバリ、キラーフィールドに決まったよ」
「「「「うぉーーーー!!」」」」
プレイヤーたちは盛り上がってはいるものの、何をやるのかはルーンとシルク同様分かっていなかった。
「それじゃあまず、簡単なルール説明をしたいとおもいま~す」
「このイベントでは、ゴールデンウィーク最終日の16時から18時の2時間で行われるイベントになってま~す」
その後も少しマリーからの説明があったが、要するに広大なマップでモンスターを倒してポイントを得るというものだった。
「よ~し、説明も終わったところで今から少しだけプレイしていきたいと思いま~す」
マリーがそう言うとすぐに森の様な場所にワープし、マリーの目の前には一層に現れるゴブリンがいた。
「まず、このゴブリンを倒したいと思いま~す」
「よ~し、【スラッシュ】」
マリーが剣で切るとゴブリンは光りとなって消え、マリーの頭の上には1という数字がついた。
「今、私の上にある数字がプレイヤーのポイントになるよ。もちろん倒したモンスターの強さや珍しさによってポイントも変わるから強いプレイヤーは積極的に倒してみよ~」
「あっ、あとこのイベント内では何回死んでもデスペナルティは無いけど、持っていたポイントの20%が無くなるから注意してね~」
その後もマリーの説明は続いたものの、大体の内容は前回のイベントと同じだった。そしてそのまま配信は終わり、広場にいた大勢のプレイヤーは散り散りになった。
「ふぅ、ルーンは今回のイベントをどう思った」
「予想は外れちゃったけど面白そうなイベントだと思ったよ。特に、時間加速システム導入は驚いたよ」
「時間加速システム導入は他のゲームでもやるって情報はあったけど時期的にはFLOが一番早いかな」
2人が話している時間加速システムとは、時間が早く経つと錯覚させるシステムのことで色々なゲームで導入が検討されているシステムである。
「まぁ、ルーンがやりたがってた対人戦はまた今度ってことになっちゃったね」
「別にやりたい訳じゃないけど、今回は対人戦起こると思うからシルクも気をつけた方が良いよ」
「ど、どういうこと?」
「だって、今回はデスしたらポイントの20%が無くなるってことは自分より上位のプレイヤーを倒せば相対的に自分の順位が高くなるって考える人もいるから」
「確かに…だけど私は箒で逃げられるから大丈夫だよ」
「シルク、目立てば目立つほど狙われるからね」
ルーンの指摘にシルクはギクリとなったがシルクは大丈夫だろうと思っていた。




