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事実と交渉

数分後、エイルは作業場からでてきた。


「エイルさん何かわかりましたか?」

やや食いぎみに聞いてきたシルクを流しつつ、エイルは話し始めた。


「まずはこれ返しておくよ。」

そう言ってエイルは角をルーンに返し、続けて2人に質問をした。


「まず君たち今日は時間あるかい?」

2人はよく意味の分からない質問にうなずき、それを確認したエイルはさらに続けた。


「まずこのアイテムは、加工する事ができる。しかし、加工するには素材が足りないんだよ。」

2人は、少しこの謎が解けたことにホッとしつつ、シルクが疑問に思ったことについて質問をした。


「えっじゃあそれを集めればいいんですか?」


「うん。そうなんだけど…」

少し歯切れの悪いエイルの応答にルーンは、嫌な予感がした。


「また見たこと無いような素材が必要何ですか?」


「いいや、ぼく自身見たこともあるしたいしてレアというわけでもないんだけどね。少し量が多いんだよ」


「えっ何ていうアイテムなんですか?」


「【月狼の毛皮】ってアイテムだよ。」

ルーンはこのゲームを初めてのプレーしているためアイテムのことは何も分からない。


「それってどこで手に入るアイテムなんですか?」


「東の方に山があってその麓付近にあるダンジョンのボスが落とすものでそれを100個必要みたいなんだよね」

ゲーム初心者のルーンでも、さすがにこの量が多いことが分かり驚いた。


「えっそんなにですか!」

シルクもルーンと同じく驚いたためルーンは集めるのがどれだけ大変なのか察することができた。


「しかもそこは、推奨レベル8だから今の君たちには結構難しいのが現実なんだよ」

エイルのきついながらも事実である言葉は今の2人にはかなり大きな追い討ちとなった。


「で、ここからが本題で、君たちそのダンジョンに行ってみたいかい?」

意気消沈している2人にエイルは、笑顔で質問した。


「それは、将来的には行ってみたいですけど…」

もちろんトッププレイヤーも見たことの無い素材を手に入れて、それが加工できるのであれば今にでもいくが、今の自分たちには無理であることが分かり諦めムードのルーンは力無く答えた。


「じゃあ僕が連れていってあげるよ。」


「えっいいんですか?」

エイルの突然の提案に驚きつつ、嬉しさの方が大きいためルーンは反射的にかえした。


「ただし条件がある」


「何ですか?」


「その角の加工を僕にやらせてくれないかな」


「えっそれはいいですけど…何でですか?」

もちろん素材が揃ったらエイルに加工を頼む予定だったルーンは、疑問に思った。


「その素材を加工をしたら結構な経験値がはいるからね。双方悪い話ではないと思うし、お互いウィンウィンの関係ってことでいいかな?」

もちろん何らかのかたちでお礼をしなくてはならなかったルーンたちには都合のよすぎる話である。


「はい。それなら全然いいですし、トッププレイヤーに護衛してもらえるうえに加工までしてもらえるなんて」


「あの…一つ質問なんですけどダンジョンのボスっているんですか?外は人が多すぎて全然モンスター見つけられなかったですけど…」

シルクには、現状のモンスター過疎ともいえる状態ではボスモンスターでさえ倒されまくってでてこないのではないかという不安があった。


「それなら問題ないよ。ダンジョンは、基本パーティーごとにあるから僕たちがダンジョンのなかで他のプレイヤーに会うこともなければ、モンスターが狩りつくされる心配も無いから」

エイルの丁寧な説明にシルクも納得し、3人はダンジョンに行く準備をすることにした。





明日からは21時に毎日投稿です。

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