再開
ルーンは清香の家から帰ったあと、シルクと【月狼の洞窟】での周回を再開していた。
「それにしても簡単になったね、このダンジョン」
「簡単になったんじゃなくて私たちが強くなっただけだよ」
「確かにそうなんだけど、あんまりワクワクしないんだよね」
「周回なんだし仕方ないよ。シルクは別に無理に付き合わなくてもいいんだけど」
ルーンはシルクにそう言うと、シルクはその事を少し考えて返答をした。
「別に私もそれでもいいけど、ルーンが集め終わったら早くそれでできるものを見たいし」
「案外大したことないかもだけど」
そう言って、ルーンもシルクも片手間で雑魚を倒してさっさと進んでいった。
「もうボスか、本当に早いね」
「今回は5分ちょいだから、初めてやった時の何十分の1にはなってるから」
「じゃあ、ボスはタイムアタックしてみない?」
「いいけど簡単過ぎるんじゃない」
ルーンがそう言っていると、シルクはボス部屋の扉を開けてボス戦をスタートさせた。
「ルーン、ボスだけ殺れればいいんだよね」
「そ、そうだけどまぁやるなら本気でやりますか」
「じゃあ、【ファイヤータワー】【ライトタワー】【ウォータータワー】」
「こっちは、【気配遮断】【加速】【ダブルスラッシュ】」
2人の全力の攻撃にボスのHPは溶ける様に減っていき、20秒もしないうちに倒すことが出来た。
「本当に簡単だったね」
「あーここでレベル足りなくて逃げ惑っていた時が少し懐かしく思えてきちゃうな」
「ここは天井が吹き抜けだから箒で飛ぶのは楽しいけど、もの足りないのは変わらないよね」
「じゃあ、今度は2人でまた【炎山の溶岩湖】にいってみる?勝てるとは思えないけど」
ルーンは冗談を言いつつ、シルクと一緒にもう一度このダンジョンを攻略するために魔方陣にのった。
そして、2人でその後ダンジョンを10周して一層の町に戻ってきた。
「ルーン、結局今のて素材は何個になったの?」
「今ので82個だから明日、明後日で100個に届くかな」
「はー良いよね、ルーンは面白い感じのもの見つけて」
「シルクはもう箒があるじゃん。それに今ならあのお婆さんのところでクエストが受けられるかもよ」
ルーンの言葉を聞くまでシルクはお婆さんのことを忘れていたらしく、ハッとなっていた。
「確かに今ならあるかも、さっそく私は明日いってみるよ」
「明日からは学校だから忘れてゲームしてたなんて、無いようにね。シルクならやりかねないから」
「そんなことしないよ。徹夜しても学校にはしっかり行くし」
「徹夜はしちゃダメでしょ」
明日の話をし終わった後、2人は少し町のなかを歩きログアウトしてその日を終えた。




