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中の人の会議3

第一回イベントが終わり、あるビルではその後の処理に困っていた。


「ふぅ、とりあえず順位はつけ終わりました」


「お疲れ、今回のイベントはどうだった?」


「あぁ、絹塚さん。おおかた予想通りベータ勢とその周りが軒並み上位独占って感じです」


「まだ番狂わせが起きる時期じゃないし、そんな感じか」

2人が休憩がてらイベントの結果について話していると、そこに1人の男がやってきた。


「あ、絹塚さんこんなところにいたんですか。今回のイベントをまとめた動画を編集したんで、観てくれませんか」


「あぁ、いいよ。すぐに行くから」


「あ、あの僕も見に行っていいですか?」

そう絹塚の部下が言うと絹塚は少し考えて、報告しにきた人と何かを話し始めた。


「観にきて良いそうだ。君も一緒に行こう」


「あ、ありがとうございます」

そう言って部下は絹塚の後に着いていき、イベントの動画を観ることにした。






部下はその動画を見て唖然してしまった。いくら上位陣をまとめた動画とはいえ他のゲームとは規模が違っていた。


「えっと、これが僕たちの開発したゲームの上位陣ですか…」


「うん、そうだね。君はシステムの方じゃないから知らないと思うけどこんな感じだよ」


「え、え…」


絹塚は驚いて口を開きっぱなしの部下をほっといて、他の社員と話し始めた。


「そういえば前回と同じプレイヤーが上位8人だったじゃないか」


「そうなんですよ。やっぱり、この期間じゃ他のプレイヤーは追い付けなかったみたいで…」


「うーん、この動画でもそうだけど彼らは他のプレイヤーとは次元が違う戦い方をしてるからなぁ」

実際絹塚の言うとおりで、トップ8のプレイヤーは9位以降とのスコアの差がかなりあるのには、戦い方の違いにあった。


「ほら、2位の【絶氷アイス女王クイーン】なんてスタート直後にフィールド全体を真っ白に染めてるじゃないか」


「あと、3位の【暴嵐の剣神】は風を常時起こして敵が出た瞬間殲滅させてますよ」

そんな感じで、トップ8の常人離れした戦闘の話に盛り上がっていると衝撃が冷めた部下が質問をした。


「あ、あの…こんな人達に勝てる様なプレイヤーは現れるんですか?」


「えっと…一応強力なスキルやアイテムが手に入るフラグがたっているプレイヤーはいるよ」


「何人位いるんですか」

絹塚の部下がそう言うと、男はフラグがたっているプレイヤーのリストを見せてくれた。


「えっと、今回のイベント9位~11位の期待は大きいかな。あとは、何人かいるけど合計で10人位かな」


「その人達がこんな化け物レベルに強いプレイヤーに勝てるといいけど…」

そんな願いが通じたのか次のイベントで波乱が起きることは、今ここにいる人達はまだ知らなかった。

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