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王都

二層に到着した2人はその大きな城が印象的な町並を見て新鮮な感じになった。


「おーやっぱり、情報に聞いた通り町が一層より全然大きいね」


「まぁ、一層の町のコンセプトは始まりの町でこの二層の町は王都をイメージしているらしいし」

ルーンがネットから拾ってきたような情報を話していると、ふと声をかけられた。


「2人も二層に来てたんだ。まぁ、2人のレベルなら簡単にこれるだろうし」


「エイルさんも二層に来ていたんですね」


「まぁ、初めて2人と会ったときにはもうここには来ていたんだけどね」

エイルによると、約3000人いたベータ勢はサービス開始日に半分以上が二層に来ていたらしい。


「でも、それならなんでエイルさんは二層じゃなくて一層でお店をやっていたんですか?」


「ははは、簡単だよ。二層に来ているプレイヤーはある程度装備を整えているだろう。ならまだ装備の整っていないプレイヤーに装備を売ったほうが稼げるし、うまくいけば常連になってくれる」


「つまり…私たちは見事にエイルさんの策略にはめられたってことですか」


「まぁ、そうだよ。でも、君たちはなんとなく面白そうな感じで興味があるからこうして見かけたら話しかけたんだよ」

2人はエイルの商売の上手さに少しなんとも言えないものを感じつつも、トッププレイヤーに期待されていることは素直に嬉しかった。


「エイルさんは二層でお店はやらないんですか」


「やってるよ。お店の権限はどこの層にも効果があるらしいからこれから層が追加されるごとにそこにお店をタダでもらえるから居ない方は接客NPCに任せているんだよ」

2人はその仕様に驚くが謎が多いこのゲームならこれくらいあるのだろうと、納得してしまっていた。


「さすがトッププレイヤーの報酬ですね。規模が違い過ぎます」


「他のトッププレイヤーの人はこれに匹敵する、もしくはこれ以上の報酬もらってるから」

これ以上の報酬について2人は考えても答えは出なかったが、エイルの話を聞く限り相当ヤバイものだということはわかった。


「まぁ、僕の店はここにもあるし一層よりも良いもの置いてあるから気が向いたら来てみてよ。運が良ければ他のトッププレイヤーとも会えるかもね」


「はい。あっ、あと装備作ってもらってありがとうございます」


「お代と素材をもらえばまたいつでもやるから、じゃあまたね」

2人はエイルと別れて二層の町を見つつ、近くの狩り場に行くことにした。


「てか、この町広くない?マップ自体も一層よりも大きいっぽいし」


「確かにここはお城を中心に出来ている町で16個も町の外にいく出入り口あるから相当大きいと思う」

ルーンはネットの情報で先に知っていたがこの町は城を中心に円形になっていてその一番外側に等間隔で出入り口が16個もあり、それぞれが違うマップに繋がっている。


「で、私たちが目指している出入り口はあと何個先なの?」


「3つ先だね。歩き疲れたんだったら電車に乗る?ほら、道路を走っているあれ」

ルーンが指さした方向にはちょうど止まっている路面電車があった。


「乗ろう乗ろう、なんか楽しそうだし絶対私の歩きより速いだろうし」


「そうだね。少しお金はかかるけど別にいいか」

そう言って2人は、さっそく路面電車に乗り目的の3つ先の出入り口まで電車にゆられることにした。

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