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均衡

「【トリプルスラッシュ】」


「ぐっ…」

ルーンは爆発に紛れジャックに近づきスキルで一気に畳み込もうとしたが、それはジャックの杖にガードされた。


「まだ残り4撃!」


「うっ…【テレポート】」

ルーンの斬撃を受けきれないとふんだのかジャックは【テレポート】を使い、その場から瞬間移動して先ほどまでルーンがいた場所に移動した。


「へぇー、意外にそういうスキルも使うんですね。でも、良いんですか?私がこっちに立っちゃったら階段を使ってクリスタルのある最上階に行けちゃいますけど」


「たしかにそうだけど、キミは相手に背を向けて先に進むタイプの人間じゃないことは分かってるからね」


「そう思っていただき感謝します。じゃあ、お互い何も気にせずに戦えますね!【加速】【蜘蛛の糸】」

ルーンは【加速】でAGIを上げ【蜘蛛の糸】を横の壁に着けるとそちらに身を預け、壁を蹴るような変則的な動きをしてジャックに急接近した。


「【トリプルスラッシュ】」


「なっ…!【カードシールド】」

ルーンの変則的な動きにジャックも対応し、今まで見せなかった防御スキルを使ってしのいだ。


「くっ…防御スキルも持っていましたか」


「さすがに今の攻撃はこれが無きゃ無理だったよ。次は僕の方からいくよ!【ストレートフラッシュ】」

ジャックはそう言って左手からカードを5枚出すと宙に放り投げるとそのカードはそれぞれ9枚に分裂し、ルーンに向かってものすごいスピードで迫ってきた。


「うわっ!ぐっ…痛っ…【影渡り】【パワーナイフ】」


「グハッ…」

ルーンは何枚かの攻撃を受けてしまったが、【影渡り】でジャックの背後に周り込み攻撃を当てた。


「やってくれましたね。あなたのせいで私のHPがもう半分しか無いじゃないですか」


「良く言うよ。僕のHPは徐々に減っているみたいだけどキミの方は回復してるじゃないか。まるでキミが僕のHPを吸収しているみたいだな」


「たしかにそうですね。私はその例え話は嫌いじゃありませんよ。ですが、別に私はそんなことしてませんよ」


「知ってるよ。【血傷】っていう回復したら更にダメージをくらう毒みたいな状態異常…リリスが僕にもしキミと戦うとしたら注意しろって言ってたからね」

ジャックたちもクラン内でしっかり情報共有しているようで大人しく状態異常が自然回復するまでジャックは回復しなかった。


「ルーンちゃん、そろそろ勝敗を決め…っ!」


「どうやら十分時間は稼げたようですね。すみません、今回の私の任務はトップ12の内1人をひきつけることだったので」


「ど、どうやらうちの負けみたいだね。あーあ、あとで反省会かぁ~」


「それでは、またどこかで…」

ルーンがそう言うとジャックは青色の光に包まれて消えていった。そして、次の瞬間大きな地震のような揺れが塔を襲った。

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