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塔の頂上

ルーンとジャックが下で戦闘をしている頃、先に最上階に向かったブランはチェインの待つ最上階についていた。


「ふぅ、やっと着きましたよ。ここまで来るのにどれだけこの塔を上らされたか…ねぇ、チェイン」


「あれ?俺はてっきりルーンちゃんの方が来ると思っていたがまさかキミの方が来るなんて」

驚いたような言い方をしているチェインだったが表情は全く変わっていなかった。


「キミ、じゃないですよ。私の名前はブラン、師匠に言われてあのジャックという男の提案にのったんです」


「へぇー、そうなんだ。ルーンちゃんの頭のなかは良くわからないけど…少なくとも俺に一瞬でやられるようなプレイヤーじゃないことだけはたしかだろ」


「そうだと思いますよ。まぁ、一回はあなたに勝っていますからね!【ソニックブロウ】」

ブランは挨拶代わりといった感じでチェインに向かって先制攻撃をかました。


「ん?まぁ、良いか【武器変化:ビックシールド】」


「ぐっ…う~ん、やっぱりその武器変化は厄介ですね」


「それが俺の取り柄なもんでね。…っ!はぁ…リリスも本気出しちゃったか…」


「へ?それって、どういう…っ!」

チェインの目に入ったのはリリスが【天魔再臨】を使った姿でありブランもその姿には驚きの表情を隠せなかった。


「あ、あれは悪魔と天使の融合した姿…あのリリスって女、そんなこともできたんですね」


「あぁ、たしかにそうだけどあそこまで本気のリリスも珍しい…いや、挑発にのったってところか?」


「シルクとか大丈夫だと良いけど…まぁ、私が今心配することじゃないですよね」

ブランはそう言うとその場でピョンピョンと跳ね、部屋のなかの凹凸などを確認すると動き始めた。


「【粘糸】【蜘蛛の糸】【糸反射】」


「うわっ!な、なんだこの糸…」

ブランが壁に放った糸が反射するように辺り構わずまるで蜘蛛の巣を作るように糸が張られた。


「めんどくさいので、前回と同じく焼き殺してあげます!【焔蜘蛛召還】焔蜘蛛【渡り火】」


「前回か…もしかしてだけど…いや、無いか。とりあえず、まずはこの炎を防がないとな【防具変化:炎鎧】」

ブランは張り巡らした糸に焔蜘蛛の炎を着火させたが、赤い鎧を装備したチェインには無傷であった。


「火属性耐性がついている防具ですか。そんなこともできたんですね」


「これくらい出来ないとトップ12に俺みたいなのが入ることはできないからね。それにリリスも本気でやっているっぽいし俺もクリスタルは絶対に死守しないとだからな」


「たしかにそうですね。だけど、私たちも本気でクリスタルを破壊しに来てるんでいきますよ!【解放30%】」


「なんとなく面影はあるような感じがあったけど、まさか本物だったとはね」

ブランの両腕が蜘蛛の脚のような形に変化し、それを見たチェインはなにかを察していた。

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