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呼び捨て

シルクがリリスと上空で戦闘しているなか、地上の4人はというと多くのプレイヤー相手に大立ち回りをしていた。


「ルーンちゃん、こんな作戦で良いの?」


「はい、私の推測が正しいなら【FirstStars】のメンバーの多くは各地に散らばっているし、それの埋め合わせできた傘下のプレイヤーは数だけですから」


「まぁ、この雑な爆弾投擲作戦で相手が爆散して光りになって消えていってる時点でこの作戦は成功ってことですからね」

そう言いながら4人は両手に爆弾を持ちながら敵が固まっている場所に投げ込んでいった。


「じゃあ、師匠。そろそろ次の作戦を実行しても良いんじゃないの?」


「そうだね。それじゃあ、エイルさん、アニさんこっちの雑魚とシルクのサポートもお願いします」


「了解、あとは作戦通りにこっちはボクたちがやってるからルーンとブランは頑張ってね」

アニのその言葉に2人は頷くと塔の入口がある方向に走っていった。


「ふぅ、ここからが大変なんだけどアニちゃんは準備大丈夫なの?」


「もちろん大丈夫ですよ。あと、前から言おうと思ってたんですけどちゃん付け止めてください」


「それ今言うこと?まぁいいや殺るよアニ!」


「はい!」

エイルがそう言うと2人は爆弾からそれぞれ背中に背負っていた弓と杖に持ちかえた。


「【妖精の泉】【大地のうねり】【グランドフラワー】」


「【拡散】【マルチショット】【サークルアロー】」

アニは範囲回復に岩肌の地面にバフ効果のある花を咲かせ大地を動かしてサポートに回り、エイルは逆にスキルを使い一回の射撃で周囲を殲滅できる程の数の矢を放ち、アニのバフ効果を受けて攻撃的に立ち回った。


「エイルさん、バフ足りてますか?」


「もうちょっと欲しい感じはあるけど…」


「了解!【フェアリースキル】【精霊女王の加護】」


「うわっ、なんか色々付いてるけど…これなら簡単に倒せる!【パワースナイプ】」

エイルの放った矢は5人の胸もとを貫きそれでもなお、威力が衰えなかった。


「えっ、ちょっ…この威力なんなの?」


「【精霊女王の加護】の効果ですよ。エイルさんみたいに基礎ステータスが高い人だと上昇率も異常なんですよ。ちなみに直前に使った【フェアリースキル】の効果でさらに倍率がはね上がってます」


「だとしてもだろ…まぁ、強くなることには越したこと無いしね。この力、思う存分使わせてもらうよ!」

エイルはそう言うとMP節約のためにスキルを使わず、次々と周りにいるプレイヤーを貫いていった。

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