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寝起きのルーン

ルーンを除くクランメンバー全員がクリスタルの前に集合すると、少しの間洋館内に敵が隠れているかもしれないと警戒した。


「と、とりあえず、クローネとロータスがいるような感じはなかったし、大丈夫…なのかな?」


「はい、割られてる氷は無さそうでしたし、氷壁の方は傷1つついてませんでした。それに私とシュウさんが入口の方を見てましたからそこから入ってくることはできないはずです」


「まぁ、相手も戦力差にびびって逃げたってことじゃないのか?実際こっちが圧倒的に有利だったし」


「うん、まぁ…そうなんだけど…なんか不自然じゃなかった?今回の相手の攻撃について」

エイルは今回のことについてなにかに引っかかることがあるようで考えるような表情をしていた。


「ふわぁ、おはよう…みんな集まってなにやってるの?」


「あぁ、ルーンちゃんおはよう。今、暇すぎてみんなで集まって話してたところ。氷壁も更に高くしておいたからそうそう敵は入れないよ」

仮眠室から出てきたルーンはいつもよりなんとなく気の抜けた顔をしていた。


「そうですか。なら、良かったです。で、今までどんな話をしていたんですか?」


「えっ、それは…」


「あ、明日の話をしてたんですよ先輩。明日は攻める訳ですからどのメンバーが行った方がいいかとか」

ルーンの質問にシルクは焦ってしまったがそこをアヤメが上手く対応して誤魔化した。


「へぇー、そういう話も良いですけど万が一他のプレイヤーとかに侵入されるかもしれないから見回りくらいはしっかりやってくださいよ」


「ごめん、ごめん…でも、このクリスタルが場所で集まってれば問題ないんじゃないの?」


「たしかにそうだけど、ここで戦闘すると流れ弾とかがくることがあるから極力避けたいんですよ」


「な、なるほど…それに関してはボク頭になかったよ。言われてみればたしかにそうだよね」

起きたばかりでまだ眠気があるルーンに言いくるめられ、アニは若干落ち込むも他のメンバーはさっきの戦闘がバレてないと安心した。


「あっ、そうそう私が寝ていた間に何かありませんでしたか?敵が攻めてきたりとか…」


「い、いや何にもありませんでしたよ…ね?エイルさん」


「う、うん。そうだよ。周りには【FirstStars】の傘下のメンバーもいるし、仮に攻めてきた奴らがいたとしても寝ているルーンちゃんを起こす程度のことは起こって無いから安心して」


「はい、それもそうですよね」

ルーンはエイルの言ったことを信じた様子で納得し、いつもより穏やかな笑顔を見せた。


「あっ、そういえば明日はどうするんですか師匠?攻めるのか守るのか?」


「あぁ、明日は攻めるよ。今日、籠城していた分を取り返さないとだし」


「じゃあ、どこを攻めるんだ?マッピングしてきたときに目星はつけてたりして…」


「いや、はじめから決めてました。明日、いや今日の真夜中に結構します。攻撃対象のクランはーーーです」

ルーンがそう言った瞬間、クランメンバー全員が無言で驚いた表情をした。

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