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第4回イベント2日目5

ルーンが寝たのを確認すると、フィアは残りのメンバーを招集した。


「えーと、みんなに集まってもらったのはルーンちゃんが頑張って集めた情報に関してなんだけど…」


「ん?なんか気になることでもあったのか?」


「いいや、別にそういう訳じゃなくてこのマップを全員の共通認識にしておきたかっただけ」

フィアはそう言うとシルクからマップを受け取り、机の上にそれを広げた。


「赤い印のところが他のクランって訳ですか…。ずいぶんクランの数が少なくなってますね」


「あぁ、小規模クランのほとんどは昨日のうちに潰されて明日を迎えるころには小規模クランがその次は中規模クランがっていう風に潰されていく感じになるだろうね」


「へぇー、それならボクたちってもう動かなくても上位入賞できるんじゃない?」

アニの何気ないこの言葉に他のメンバーは一瞬、静まりかえりそれに驚いたアニは全員の顔を見た。


「たしかにそうだけどルーンは…いや、うちのクランリーダーは上位入賞なんかじゃなくて1位にしかもとから興味無いと私は思いますよ」


「私もシルクちゃんの意見に賛成かな。守ってばっかりじゃ楽しく無いだろうし、それに…」


「それに…?」


「いや、何でも無いよ」

フィアが何かを言おうとしたのはなんとなくクランメンバーは察したが、それ以上は触れなかった。


「まぁ、これから攻めるにしても守るにしてもとりあえず、今のことを考えることが優先だよ」


「おじさん、それって今何かが起こっているの?」


「あぁ、ここに招集されて移動してたときに【FirstStars】の傘下のクランから報告を受けた。約300人のプレイヤーが西に向かって進んでるって」

エイルからの急な報告に一同さっきとは真逆で驚きの声をあげた。


「ちょっと待ってください。エイルさん、なんでそれを早く言わなかったんですか!」


「いや、これはさっき連絡がきたものだしかなりここから距離があってここに到着するのに約3時間かかるからな」

エイルがそう言うと他のクランメンバーはホッとした安堵の表情を浮かべた。


「それなら、何か対策をするべきなんじゃないの?」


「えっ、でも現状の氷壁と洋館内外に仕掛けたトラップ、おじさんの狙撃とフィアさんの魔法があれば十分なんじゃないの?それに、【FirstStars】の協力もあるんだし」


「たしかに十分なんだけど、300人って数が間違いじゃなければその数を攻撃にまわせるクランってかなり限られてくると思う。僕の予想が正しければ相手はかなり厄介な敵になるよ」

エイルはまるで今こちらに向かっている相手のことを知っている素振りだった。


「エイルさん?向かってくる相手について何か知ってるんですか?」


「まぁ、単純に予想でしかないけど今からこっちにくるのはトップ12の一角クローネが関わってるだろうね」

エイルの脳裏に浮かんでいたのはベータテスト時代にともに行動していたクローネだった。

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