作戦決行
「ふぅ、ここで4個目のクランだよな」
「あぁ、ポイントは結構取ることができたし、ここからまだ回れるだろ」
「でも、もうすぐ6時だぜ。ここらで終わりだろ」
男たちは制圧した小規模クランの拠点のなかで地べたに座りながら話していた。ここは大規模クランのような建物型の拠点ではなく見つかりにくいような洞窟になっていた。
「そうですね。ここら辺で今日は解散したいと思います。残っている方々は自分たちのクランの防衛もあると思うので早めに帰ることをオススメします」
「おぉ、そうだな。今日はかなりポイントが稼げて助かったぜ。明日もよろしくな。アサシンの嬢ちゃん」
「はい、明日まで生き残ることができたらまた一緒にポイントを取りに行きましょう」
ルーンは小規模クランを次々に潰したことを認められ、他のクランのプレイヤーたちからも信用を勝ち取り、ほとんどのプレイヤーがもうルーンの指示に従うようになっていた。そして、他のクランのプレイヤーたちがいなくなるとルーンは空になった小規模クランの入口でシルクに宛ててメッセージを打った。
「よし、これで…」
「おーい、ルーン。迎えに来たよ」
「ありがとう、フィアさんとエイルさんは?」
ルーンは箒で迎えに来てくれたシルクの後ろに乗るとすぐに質問をした。
「もう、作戦通り拠点まで送った。アレに巻き込まれたら2人でも最悪ゲームオーバーだからね」
「よし、ここからは私たちの時間だね」
ルーンが何かを含みそう言った瞬間、2人の進行方向の右側で大爆発が起きた。しかし、2人は動じるどころか無言でハイタッチをした。その後も、2人が洋館までの間に約10回ほど各地で大爆発が起こった。
「よし、とうちゃーく。ルーン、作戦通り上手くいって良かったね」
「うん、今のところ全て上手くいった。問題は日付けが変わる午前0時に発表される定期ランキングとそれと同時に行われるクリスタルのHP回復のタイミングでどこまでこっちにヘイトが向くかだけど…」
「ルーン、それを考えるのはあとで。全員食堂に集合させてあるからすぐに向かおう」
シルクの言葉を聞いてルーン頷き、すぐにクリスタルのある食堂にたどり着き、正面の扉を開けた。その瞬間、エイルの矢が頭部の右横を、アヤメの投げナイフが左横をすり抜けた。
「オッケー、これなら敵を瞬殺出来る」
「ご、ごめんなさい。扉が開いた瞬間に攻撃する癖がついちゃって、先輩たちとも確認せずに攻撃しちゃって…」
「いや、大丈夫。変にためらうくらいならこれくらいの方が全然良い。それより、全員揃ってるね?」
ルーンが確認するように食堂のなかを見回すと、自分を除いた7人がちゃんといることを確認できた。
「よし、じゃあこれからの話を始めようか」




