第4回イベント1日目5
ルーン、エイル、フィアが多くのプレイヤーを引き連れ、各地の近くの小規模クランを順番に潰していっているとき、アニとシュウはクリスタル守護のため警備していた。
「はぁ、退屈だねぇ。シュウくん」
「それは、うちみたいな最大規模に突っ込んでくる奴らはほとんどいないだろうし、いたとしてもそんな無策な奴らは巡回中の3人とトラップで無駄死にしてるんだよ」
「それもそうみたいだね。これじゃあ、ボクたちの出番は1日目には無さそうだね」
2人はゆるーい感じで会話しながら自分たちの武器の手入れや暇潰しように持ってきたもので時間を浪費していた。
「あっ、シュウくん今何時かわかる?」
「5時ですよ。リーダーの作戦通りならあと1時間で俺たちにポイントがものスゴく入ってきますよ」
「参加してる小規模クランの5割を1日目のしかもイベント開始6時間で潰す作戦をたてる少女がこのゲームにログインしてしかも最大規模のクランのリーダーやってるなんて小規模クランの皆さんにボクは同情しちゃうなぁ」
「それに関しては俺も同感ですよ。だって防ぎようも理不尽な倒され方しちゃうんですからね。あの作戦を考えられる脳みそを普通にスゴいと思いますよ」
シュウとアニが小規模クランたちに同情していると、正面の扉が勢い良く開かれた。
「み、見つけた…あれがこのクランのクリスタル…」
「あらまぁ、ここまで来るプレイヤーがいるなんて想定外だよ。でも、HPもMPもほとんど残ってないみたいだし…これで終わりかな?」
アニはそう言うと持っているステッキを入ってきたプレイヤーに向けると、次の瞬間そのプレイヤーの腹に大きな風穴があき、そのプレイヤーのHPは0になった。
「あーあ、やっぱり一撃で倒せちゃったか。ごめんねシュウくん。ボクが独り占めしちゃって」
「別に良いですよ。俺の狙いはキョウヤと【蒼空学園】の奴らのゲームオーバーだけですから。他は俺がとどめを刺そうが他のメンバーが刺そうが興味はないです」
「そういえばまだシュウくんが【蒼空学園】を抜けた理由を聞いてなかったなぁ。ボクに教えてくれないかな?」
アニが勘ぐるように言うと、シュウはそっぽを向いて少しのあいだ無言になった。
「…まぁ、たいしたことのないものですよ。それこそ、暇潰しにもならないくらいにくだらないことです」
「いいじゃん別にくだらないことでも。それで相手に対抗心燃やせること自体相手のことを認めていてなおかつ負けたくないって思えるんでしょ」
「そ、そうかもしれませんね…」
「で、どんなくだらないことで出てきたの?」
シュウは一瞬、アニの深い言葉に共感したがそのあとに続いた質問で完全に共感した感情は無くなった。
「シュウさん、アニさんクリスタルの警備お疲れ様です」
「あっ、アヤメちゃんお疲れ様。なんだかんだ入ってくるプレイヤー多かったんじゃないの?」
「そうでも無いですよ。みんなことごとくおじさんとブランちゃんの作ったトラップにひっかかってて苦労せずに倒すことができましたから」
「これなら多人数で攻められない限り簡単に内部の侵入は阻止出来そうだな。明日は守備につける人数を少なくしても良いんじゃねぇか」
洋館に残った守備メンバーも順調に予定通り敵にクリスタルを破壊されること無く、作戦実行の時間をそれぞれの過ごし方で待っていた。




