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下準備

ルーンとフィアがある程度のところできりあげてクランハウスに戻るとブラン以外のクランメンバーがグッタリとしていた。


「あっ、お帰りなさい。師匠、フィアさん」


「ただいまブラン、あの…この状況なんなの?」


「なんなの?って、ルーンがあんなメニューで私たちに永遠戦闘させてるからでしょ!」


「一応、シルクちゃんは怒る気力はあるみたいだけど、ルーンちゃんは一体何をしたの?」

フィアがグッタリとしたクランメンバーを見ながらルーンに質問した。


「骸骨軍団との戦闘もそこそこに大変だったけど、そのあとが地獄だった…」


「あぁ、エイルさんの言う通りだ。あの単独訓練はかなり酷かったぞ。俺なんてリーダーの指示で永遠と遠距離攻撃の受け流し行動を繰り返しさせられたんだから」

シュウはぼやくためだろうか、立ち上がってルーンに辛さアピールをしていた。


「ボクは案外楽しかったけど1つのことに特化して集中したことをやるのは疲れるよ」


「私は…ブランちゃんと…同じ内容の訓練だったのに…どうして…ブラン…ちゃんは…そんなピンピンしてるの…」


「う~ん、なんででしょうね。まぁ、私とアヤメちゃんの差といえばやっぱり電脳空間にいる長さじゃない」


(まぁ、AIと電脳空間にどっちが長くいるかなんて比べられたらそれは負けるよ)

ルーンは心のなかでそう思いつつも、提示したメニューをメンバー全員がクリア出来ていたことを確認できたことにホッとした。


「あっ!そう言えば、ルーン、フィアさん、今の今まで一体どこに行ってたの?」


「いやぁ、ルーンちゃんに連れられて小規模クランのクランハウスに恫喝…じゃなくて交渉に行ってたよ」


「そうそう、次のイベントはどうしてもプレイヤーの人数がどうしてもいるからね」

ルーンとフィアの会話の内容に他のクランメンバーはいまいちついていけない様子であった。


「ルーン先輩、そのことについて詳しく説明してもらえませんか?」


「うん、いいよ。ちょうど全員いるみたいだし、今日と直前に話しておく方がいいか」

ルーンはそう言って今回のイベントについて説明した。そして、説明を聞き終わったクランメンバーたちはルーンの立てた作戦に驚いた。


「うわっ…ルーンちゃん、それってさすがにヤバくない?」


「うん、やることはできそうだし当日プラン通りに行けば上位入賞は間違いないけど…」


「問題は一番運要素が強いここだ。ここだけ、俺たちじゃどうしようも無い話じゃねぇか」


「そこに関してももう手は打ってあるんで大丈夫です。まぁ、私たちのクランが負けることなんて万が一もありませんから、安心してこの作戦に乗っかってください。各々が役割りを果たせば1位も夢ではありませんし…」

ルーンはそう言うと静かにニコッと笑った。しかし、その笑顔にはとても明るいものは感じられなかった。

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