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FLOのAI事情1

第3回イベントの仕事がひとしきり終了し、お疲れムードのなかの運営でいつもと同じく動いている部署があった。


「絹塚さん、ここって…」


「あぁ、FLOのなかで最も大事とも言えるであろうAI開発部兼管理部だ。お前は今、俺の下について色々とやってるから、今後の為にもツテくらいはつくった方が良いだろ」


「確かにそうですね。じゃあ、誰かを紹介してくれるんですか?この前の田嶋さんみたいに」


「まぁ、そうだな。あいつはどこに…」

絹塚はそう言って周りを見渡すと一番奥のデスクで寝ている女性の肩を叩いた。


「おい、起きろ宇佐美!お前、勤務中だろ」


「ふぇ、あっ絹塚くん…う~ん、おはよう」

宇佐美と呼ばれ絹塚に起こされた女性はのびをしながら絹塚におはようと言った。


「おい、宇佐美なんで寝てたんだ」


「いや、だって私の仕事は全部自動化させてるし、毎日2、3時間おきに不具合がないかチェックすれば良いからさ。あっ、これプロジェクトリーダーには秘密だよ」


「寝ぼけてるのか。俺がプロジェクトリーダーだぞ」


「あっ、そうだったね。じゃあ、怒らないで許して」

絹塚はあきれた表情で半分寝ているような宇佐美を見て、ため息をついた。


「あの…絹塚さん、この人は…」


「あぁ、俺が紹介しようと思ってた宇佐美だ。今はこんな感じだが、スイッチが入ると仕事は正確で早い。俺と同期でAIアイドルプロジェクトの先駆者だ」


「あっ、それ知ってます。5年くらい前に話題になっていたAIのアイドルを作るって番組で、今は主流になりつつあるアイドルAIグループをいち早く作った…」


「そうだな。こいつにAIの技術で勝てるやつはいないからAI部門のリーダーをやらせているのだが…失敗だったか?」

うとうとしながら絹塚と森田の話を聞いている宇佐美は笑顔であった。


「おい、宇佐美幸せそうに寝るな!お前、つまり暇ってことだろ。ちょっと、こいつにAIのこと話してくれないか」


「しょうがないなぁ。ふぁわ、おっ、なかなか可愛い子じゃん。で、何を話せば良いの?」


「うーん、じゃあFLOのAIについて話してくれないか?モンスターとかそれこそ宇佐美がプログラムの1から作ったマリーの話とか」


「まぁ、何でも良いけどマリーの話だけは駄目かな。じゃあ、AIのランクについて私から話そうかな」

絹塚がマリーの話をふった瞬間、宇佐美の目に光が無くなったように見えたが森田はそれを気のせいだと思った。

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