表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/299

魔法の箒

シルクはおばあさんから箒をもらったはいいもののクエストの名前が1だったことで次のクエストを期待したが次のクエストはなかった。


「次のクエストは結局ないのかな。てか、あのおばあさんいつの間にかいなくなってるし」


「まぁ、1があれば2もあるだろうし受ける条件を満たしてないだけじゃない?」


「そうだといいんだけど…」


「と、とりあえずその箒の性能を見て見ない?」

ルーンは少しがっかりしているシルクをなだめつつ、気になる箒の性能を見るようにうながした。


「まぁいいか。今は箒の確認の方が先…」

そう言いながらシルクは手に持っている箒のステータス詳細を見ることにした。


『賢者の箒』

賢者が作った魔法のアイテム、毎分MP3消費して飛行することができる。最高速度はINTに依存する。最大2人で飛行することができる。


「へぇー結構使えそうなアイテムじゃん」


「アイテムボックスに入れることもできるし、結構便利だと思うよ」


「今から歩いて町まで戻るんだし試しにそれで飛んでみない?2人で乗れるみたいだし」

シルクはルーンの提案に賛成して、町までルーンを乗せて帰ることにした。


「よしルーン、心の準備大丈夫?」


「オーケー、シルクいつでも大丈夫だよ」

2人は箒にまたがりシルクは少し集中し、ルーンは心の準備をして飛行し始めた。


「飛んだよルーン飛んだ」


「シルクはしゃがないで落ちちゃうでしょ…」


「「うわわわーー」」

2人は森にまっ逆さまに落下してしまい、2人とも落下ダメージで死んでしまった。






死に戻った2人は、町の入り口まで戻ってきているが、もちろんデスペナルティは受けていた。


「あーあ、死んじゃったか。でもまぁ、何も失ってはないし、大丈夫だよね」


「そっちの方は確かに問題ないけど私にとって落下死はスゴいトラウマだからやめてよシルク」


「ごめんごめん忘れてた。切り替えてエイルさんのお店に行こう。今ごろもう開店してるところだし」

そう言ってシルクとルーンの2人はエイルの店に向かい歩きだした。


エイルの店に行くと、店の中には沢山の人が集まっていて軽く見積もっても30人はいる。その人だかりをかき分け、2人はエイルがいるカウンターにたどり着いた。


「おー2人とも、クエストの方は結局どうなったの?」


「エイルさん、ちょっとここじゃ人が多いので作業場で話しませんか」


「いいよ、レジを接客用NPCに任せるからちょっと奥で待ってて」

そう言われ、2人は店の奥にあるエイルの作業場で待つことにした。作業場には、調合をするための大鍋や鉄を打つための道具などいろいろあったが何となく2人は触ってはいけないと思いながら見ていた。


「2人とも、結局何が報酬だったの?」


「箒でしたよ」

シルクの返答にエイルは一瞬ことばをつまらせたが箒が報酬である意図をすぐに理解した。


「箒で飛ぶみたいなことだよね…きっと」


「そうですよ、でも飛んでいたら落ちちゃいまして…」


「まぁ、要するに私たちは落ちて死に戻ってここに帰ってきました」

ルーンはそう言うとシルクをジーッと、じと目で軽く睨んだ。


「悪かったてばルーン、これから箒乗るのは練習するから…あっそうだ。エイルさん、どこか練習するのにいい場所知りませんか」


「確かに練習は必要になるだろうけど、それは人に見せない方がいいよ」

シルクは何でか気になったが、ルーンにはエイルが注意した理由が分かっていた。


「二週間後のイベントですよね」


「そうだよ。何のイベントかは分からないけどもしもベータ版の時みたいな対人戦なら隠していたほうが圧倒的に有利になるから」

エイルの筋の通った意見にはシルクも理解を示しつつも、どこで練習すればいいのかは解決しなかった。


「じゃあ、ダンジョンのなかでやればいい。【月狼の洞窟】のなかは結構ひろいし、天井があれば意識的に低空飛行もできるようになるんじゃない」


「確かにそうですね。それじゃあまた今から3人で行きませんか」

シルクが言うとルーンはあきれてるし、エイルも苦笑いをしていた。


「シルク、忘れたの。私たち今デスペナルティ受けてるから早まらない方がいいよ」


「ごめんね。シルクちゃん、今日から開店で結構売れてるから商品をまた作り足さなきゃなんだよ」

2人のごもっともの言葉にシルクはグサッときたが少し我慢することにした。


「あっそうそう、シルクちゃんの素材で作った杖今渡しとこっか」


「お願いします、今使ってる杖の耐久値もヤバイですし」

そう言ってシルクは杖を受けとり、デスペナルティが解除されるまで作ってもらった杖を眺めることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ