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加速する戦況

リリスが身体をはって女郎蜘蛛のHPを約5割削ってから数分、女郎蜘蛛の攻撃が一層速く多くなっていた。


「くっ…攻撃が速い…。しかも、種類も増えてる…。けど、もうこの数分で目はなれてきた」


「それならルーン、一瞬だけ注意をそっちに向けて!」


「攻撃増えてるのに…無茶振りがすごいな…。しょうがない、こっちだよ。おばさん」


「うっ…さっきのあの小娘と言い、私はまだおばさんって歳でもないわよ」

ルーンの安い挑発に女郎蜘蛛は簡単につられ、ルーンに攻撃を集中させた。


「よし!上手くつれた!後はこれを全部避けて…シルク!」


「ありがとうルーン!【ファイヤーバレット】」

ルーンが攻撃を集中させている内にシルクは杖からグローブにかえて速い魔法を放った。


「隙を突かれたか…。だけど、それくらいの小さな炎で妾を倒そうなどそちたちは笑わせてくれるのぉ」


「それもあるけど、こっちが本命だよ。ルーン、目を閉じて!アイテム【閃光手榴弾】」


「まぶしっ…目眩ましの光か…」

シルクは自分の方を見ていた女郎蜘蛛の目の前で強烈なフラッシュで目眩ましをした。


「なるほど、シルクにしては考えられた戦い方だね…じゃあ、この隙に遠慮無く【トリプルスラッシュ】」


「そうはさせない!視界を奪われても妾には多くの攻撃手段がのこっておる」

女郎蜘蛛はそう言うと四方八方にでたらめなコントロールで攻撃を放った。


「こんな攻撃なら楽に躱せる!【ライトバレット】【ウォーターバレット】【アイスバレット】」


「そうだね。こんなのに当たるならさっきまでの攻撃を躱せないよ!【ムーンサルト】【ファントムスラッシュ】」


「うぐっ…1つ1つの威力は小さいが攻撃速度が速過ぎる、まともに防御もできない…」

視界を奪われた女郎蜘蛛は相変わらず飛び道具攻撃を続けているが、2人に当たるはずはなかった。


「シルク、攻撃速度どんどん上げてくよ!」


「分かってるって…カハッ…」


「シルク!」

女郎蜘蛛のHPが残り3割になったところで糸を束ねた鋭い触手のようなものがシルクの右肩を貫いた。


「ふぅ、やっと視界が戻ってきたわ。そちたちの足掻きもなかなかだったがこれで終いだ。それと、この状態では動きが大きくなり過ぎるわ」

女郎蜘蛛はそう言うと自身からまばゆい光を放ち、また人型の姿に戻った。しかし、始めに見た姿とは違い黒かった髪が白くなっていた。


「ふぅ、こっちの方が1対1でやるにはちょうどよい。かかってこい」


「1対1?まだ2対1だけど…また早とちり?」


「いや、そちはともかくそちの相棒の方はもうじき死ぬ。妾の糸を体内にいれるとたちまち毒がまわり、【猛毒】と【麻痺】がひき起こされる」


「えっ…」

ルーンは驚きシルクの方を見るとシルクは落下死しないようにゆっくりと箒を降下させるほどしか身体は動かず、【猛毒】によりHPが削れていた。


「おっと、この状態じゃ【麻痺】が解けたときに回復されてしまうのか。うっかりしておったわ」

女郎蜘蛛はシルクに追い討ちをかけるように自身の糸でシルクをまたも張りつけにした。


「くっ…確かにこれなら1対1か…」


「最終的に妾が食べられるのはそち1人だけになってしまったがこれでもよかろう」

女郎蜘蛛はそう言ってルーンとある程度の距離感を保ち、お互い牽制しあっていた。

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