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シークレット

シルクは混乱しているルーンをよそに賢者のおばあさんのところに向かった。


「おっ、お前さん昨日ぶりじゃな。で、指定したものを持ってきてくれたのか」


「は、はい。しっかり全部ありますけど…これって何に使うんですか?」

シルクは率直に気になっていたことに対しておばあさんがまだごきげんなうちに質問した。


「今からお前さんの杖を作るんだよ。さぁそのずっと頭をかかえている友達と一緒になかに入りな」


「えっ杖ですか。それはありがたいです」

シルクはエイルに頼んである杖のことも考えつつ、性能がいい方を使えばいいと内心そう思っていた。


「じゃあ、ここにお前さんの集めたそざいを置いてくれ」

おばあさんがそう言うと、シルクは持っていた素材を出し並べていった。


「さぁこれで全部じゃな…ってお前さんもしかして【霊木王の木材】を持っておらんか」


「はい…持ってますが…」


「それをこっちによこしな、杖なんかよりスゴいものを作ってあげるから」

おばあさんが急にテンションを上げたので少し戸惑いながらも【霊木王の木材】をおばあさんにわたした。


「少し時間をつぶして待ちな」

そう言っておばあさんは作業をし始めたので、シルクはルーンを連れて外に出ることにした。


「ルーン、考えるのもそこらへんにしときな、オーバーヒートしちゃうよ」


「うん、そうする…てか何だろうシルクとおばあさんの会話を聞いてて思ったんだけどさ」


「ん、何?」


「多分だけどシルクのクエスト正規ルートで進んでないよね」

ルーンは思ったことを口にだしただけだが、それはシルクも同じことをおもっていた。


「うん。だから今エイルさんに連絡をとってる。エイルさんはこのクエスト知ってたみたいだし」

しばらくしてエイルと連絡をとることができ、シルクはエイルにクエストについて聞いた。


「おっ、連絡がきたってことはクエストのクリア報告できたんだよね。心配いらないよ、報酬が杖だってことも知ってるからまだ杖は作ってないよ」


「エイルさん、それなんですけど…」

シルクはエイルに今起こったことを一からしっかり話して何か知ってないかを聞いた。


「ははは、君たちの周りでは不思議なことが良く起きるね。その件については僕は何にも知らないよ。でもとりあえず杖は作っとくから終わったらまた店に来てよ」


「はい、もちろんです。」

そう言ってシルクは連絡を終えると、今から起きることに少しワクワクしてきた。






数十分後、おばあさんが小屋から出てきてシルクとルーンを小屋のなかに招き入れた。


「やっとできたぞ。これを作るのは本当に何年ぶりじゃろうか。本当に大変だからこれからは絶対に作りたくないな」


「えっ…おばあさん…これって…」

おばあさんが手に持っていたものは紛れもなく、ただの箒だった。


「おばあさん、それって箒ですよね」


「そうじゃよ、今は使っている人間はいないだろうがとても便利なものじゃぞ」

そう言っておばあさんは2人を今度は小屋の外に出して持っている箒で何かをするらしい。


「今から使い方を教えるから、そこで見ておれ」

そう言うと、おばあさんは箒にまたがり少し集中すると箒が浮き空を自由自在に飛んでいた。


「えっ、もしかして有名な箒で空を飛べるようになる感じですかー」


「そうじゃそうじゃ昔はたくさんの魔法使いが使っていたがな、久しぶりに飛ぶことができて懐かしくなったよ。はい、じゃあこれはお前さんにやろう」

おばあさんのがシルクに箒を渡すとシルクの頭にピロンと、電子音が鳴り響いた。


『クエスト【賢者の修行1】をシークレットルートでクリアしました』

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