表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
176/299

絶氷の女王2

フィアは自身の魔法がシルクに当たったことを確認すると続いてルーンに魔法を放った。


「【アイスブラスト】【白銀の風】」


「くっ…【身体そらし】【影透かし】」


「【火属性付与】【トリプルアロー】」


「うっ…【アイスシールド】」

ルーンに集中しているフィアの不意を突こうとエイルが援護射撃をしたが、それもフィアによって簡単に防がれた。


「ふぅ、さすがに4対1でも隙を与えられないね」


「フィアさん残念ながら4対1じゃなくて5対1ですよ」

ルーンがそう言って上を指さすと箒に乗って杖を持っているシルクの姿があった。


「ちょっと自分魔法を過信しすぎじゃないんですか?【ファイヤータワー】」


「あぁっ…!うっ…」

上空からの魔法にフィアは避けることができず、今度はシルクの魔法がフィアに直撃した。


「くそっ、やったのか?」


「いや、先輩が一般プレイヤーの魔法を受けたくらいでHPが減るのはせいぜい2割程度…」


「あーあ、痛かった。でも、その箒の子が氷属性に耐性があるのか無効なのか、はたまた吸収か。それを知れただけでも私にとっては収穫だよ」


(くっ…もう気がついたのか。シルクのローブに付与されているスキル【大罪の暴食】に…)

シルクが助かったのは【暴食の悪魔】のクエストで手に入れたローブに付与された【大罪の暴食】というスキルのお陰であり、その能力は悪魔が持っていた能力をより強力にしたものだった。


「それに気がついたって遅いですよ。先輩は氷属性以外の魔法を使えないんですから」


「確かにそうだね。じゃあ、これなら!【氷鋭山】【アイスウォール】【樹氷】」

フィアは何を思ったのかフィールドの隅に氷でできた物体を何体も作り始めた。


「なんかよくわからないけどフィアさん隙だらけでチャンスだよ、ルーン」


「うん、分かってる。もちろん攻めるけど…アニさん、これは何してるの?」


「ボクにもわからないでも、今攻めるのは納得!」


「あっ…!みんな戻って!シュウくんは範囲防御スキルあるなら使って!ヤバイのがくる…」

エイルの顔が青ざめるのを見た全員がなにかが起こることを理解し、シルク以外は退避することにした。


「エイルさん、もうスキル使うけどあの箒の魔女は大丈夫なのか?」


「シルクちゃん、危ないよ。こっち来て!」


「何がくるのか分かりませんが、氷属性しか使えないフィアさん相手ならどんな魔法がきても私は大丈夫ですから」


「なら、防御スキル使わせてもらうぞ【範囲防御結界Ⅴ】」

エイルの指示でシルク以外はシュウの防御スキルのなかに閉じ籠ることになったが対戦相手のフィアは攻撃は全くせずに氷の柱などを作り続けていた。


「とりあえず、攻撃してこないならこっちから殺らせてもらうよ!【レヴィアタン】」


「仕込み中の邪魔、凍って【絶対零度】」


「くっ…」

シルクの放った魔法はフィアの目の前で見事な龍の形を保ったまま凍りついた。


「エイルさん、なんで攻撃もしてこなくなった相手に攻撃を仕掛けず籠城するようなマネをするんですか?」


「いや、フィアにとってはあの氷の物体たちは強力な武器になるからだ」


「結構ボクは先輩と一緒にプレイしてるけどこんなに氷を大量に生成するなんて…はっ!」


「おい、どういうことなんだよ。説明してくれ!」

エイルとアニはなにかを察することができたらしいが残りの2人は疑問が残っているがエイルの指示や2人の顔面蒼白ぐあいを見て大変なことが起こることはわかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ