最後の挑戦者
開かれたドアから現れたのは腰まであるウェーブがかった水色髪に透き通るような水色で薄い氷のようなドレスに氷の杖をもった大人びた女性だった。
「ふぃ…フィア!」
「エイル久しぶり、それとアニ、ルーンちゃんごめんね。突然急用ができちゃって入会試験参加出来なかったんだよ。だからアニ、これから私と入会試験してくれない?」
「ボクは全然かまわないけど他のメンバーが了承してくれるかって話だけど…」
「私も全然大丈夫ですよフィアさん。まさかアニさんがリア友って呼んでた人がフィアさんだとはアニさんに写真見せてもらうまで思いませんでしたよ」
ルーンとアニとフィアの3人だけで進む話に他のメンバーはついていけず、それを察したのかアニが他のメンバーにあらためてフィアを紹介した。
「この人は知ってるかもしれないけどフィアさん。一応ボクのリア友っていうか学生時代の先輩で、【絶氷の女王】って二つ名で有名だよ」
「とりあえず、まだ試験に合格はしてないけどみんなよろしくね」
「よろしくお願いします。ルーンには話を聞いてましたけど綺麗ですね」
「そう?ありがとう。まぁ、ゲームだからアバター作成頑張れば綺麗になれちゃうからリアルでは私が綺麗かどうか分からないよ」
フィアのこの発言でその場が一瞬かたまったが、それをフォローするかのようにアニがある提案をした。
「じゃあ、先輩はボクたち6人を時間無制限で全員一気に相手して勝てたら入会ってことにすれば良いじゃん。連絡も無しにドタキャンした罰として」
「アニさん、それはさすがに…」
「いいよ。たぶん6対1でも余裕で勝てると思うし」
「さすがにこのゲームの最高レベルのプレイヤーとはいえトップランカー3人に箒の魔女にこのクランの隠し球、そんで俺が同時に戦えばそう負けるとは思えないけど」
シュウがそう言うとフィアは笑いながらシュウの言葉を簡単に返した。
「私は余裕で勝てるか不安だったんだよ。勝つのは当たり前のレベルだよ。でしょエイル、アニ、ルーンちゃん」
「「「っ…」」」
名指しされた3人はフィアの言ったことに誰も反論できず、だまりこくっていた。
「な、なんで3人ともだまってるの?アニがこのルールでやろうって言ったんだからこっちにも勝算があるでしょ」
「そうですよ。ルーン先輩もなにか倒す方法くらい思いつきますよね」
「いや、私たちの場合というかフィアさん相手だとほとんどのプレイヤーは凍らされて終わりだよ」
「うん、それが出来ちゃうからとりあえず先輩は更に私たちを凍らすのは禁止ってことで」
アニがそう言うとフィアは少し考えてニコッと笑い、アニの条件を承諾した。
「まぁ、始めからそんなことしてもつまらないしやる意味ないと思ってたから別にいいよ」
「それなら少しだけ望みはあるかな」
「じゃあ、そっちには10分間の作戦会議タイムあげるから頑張ってね。そのあいだに私が決闘のルールを設定しておくから~」
そう言うとフィアは決闘システムのフィールドに消えていき、与えられた10分間でルーンを中心にフィアの言う通り作戦会議をおこなった。




