二つ名と自然魔法
「じゃあ、あとは2人で倒してみてよ」
「はぁ、分かりましたよ。アニさんの凄さは分かりましたからシルク、私たちももう一体の方殺るよ」
「オッケー、じゃあまずは【ライトホーミング】」
ルーンがシルクに声をかけるとシルクは光弾でモンスター目を潰すとルーンは敵の足下に回り込んだ。
「バランス崩してもらうよ!【ダブルスラッシュ】」
「ナイス、ルーン。じゃあ私は【レヴィアタン】」
シルクの魔法が敵に当たりHPを削ったのを確認するとルーンは膝をついている敵の背中に飛び乗った。
「へぇ、面白い戦い方するなぁ」
「ここならスキルを使わなくっても…へっ!」
ルーンがのっている敵にスキルを使わず攻撃をすると、敵のHPがあっさり0になってしまった。
「うわっ!う、【受け身】」
「だ、大丈夫?ルーン」
「うん、HPは残ってるし回復すれば問題ないけどシルク今、下からなにかやったの?」
「いや、ボクが見てたけどシルクの方はあの水の魔法を使ったあとは何にもやっている様子はなかったよ。もちろんボクも何にもやってないから」
アニは特に嘘を言っているようには見えないし、シルクも同調して頷いていることから謎は深まるばかりだった。
「ルーンはなにかモンスターを一撃で倒せるような条件発動のスキルは持ってないの?」
「そんなの持ってたらこんなに驚いてませんよ」
「それもそうなんだけど…あっ!ルーンの二つ名って【月夜の暗殺者】だったよね」
「は、はい。そうですけどそれがどうかしたんですか?」
ルーンもシルクもルーンの二つ名に興味がわいているような感じのアニを見てぽかんとしていた。
「まずはボクの自然属性魔法について少し話そうか」
「自然属性?このゲームにそんなゲームあったっけ?」
シルクの指摘は正しくこのゲームには多数の属性があるが自然属性などは確認されてなかった。
「自然属性はボクだけのオリジナル魔法なんだよ。さっき見せた魔法は全部自然属性魔法だよ」
「それがどうしたんですか?」
「ボクが自然属性魔法を使えるようになったのは二つ名の効果なんだよ。まぁ、元々持っていた属性付きの魔法が使えなくなっちゃったけど」
「それってつまり…」
ルーンはなにかを察したようにしてプロフィール画面を開き自分の二つ名の効果を確認した。
二つ名〈月夜の暗殺者〉
付属スキル【暗殺者】
効果:攻撃した時、自身のことを敵が認識していない場合30%の確率で敵を即死させられる。
「き、気づかなかった…こんなぶっ壊れなスキル持っていたなんて…」
「へぇ、面白いじゃん。でも、それを知ることが出来ただけここに来たかいがあったよ」
「はい、そうですね。ありがとうございます」
「それはそうと妖精探すんじゃないの。2人とも早く先に行こう。そっちが本当の目的じゃない?」
「「あっ…」」
シルクの指摘で二つ名に気をとられていた2人は本来の目的を思い出した。




