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王の野望

独特な重い雰囲気に耐えられなくなったのかアヤメが口を開きキラリスに質問をした。


「あの…キラリス、気になってたんだけどさっきの近衛兵と戦闘する前あのリーダー的な死神と話してなかった?」


「はい、彼はラッシュと言って私の父の秘書をしていました。私の場合、お嬢様とエイル様みたいな関係でした」


「へぇ、じゃあ私が倒しちゃったのってかなりまずいことをしたんじゃ…」


「それなら心配いりません。国王は配下に洗脳魔法を使ったのと同時に1度死んでも蘇る蘇生魔法もかけているので倒しても時間が経てば復活します。その点では私たちが死者を出さない分あの国王には感謝ですが」

キラリスはそう言うと閉めていた大食堂の扉を開け、廊下に出た。


「さぁ、話はこれくらいにして玉座の間に行きましょう。ここに長居すると無駄に戦闘をすることになりますから」


「それって今倒した死神達が復活するってこと?」


「いや、違います。お嬢様はなんとなく感じているかもしれませんが近衛兵がもう1グループ来ます」


「いや、キラリスもうきてる今廊下の曲がり角に…」

アヤメがそう言いかけたとき、廊下の向こう側から4体の死神が現れた。


「どうする?戦う?それとも逃げる?」


「いや、死神相手に鬼ごっこは無理でしょ」


「まぁ、戦うしかないですよね…」

全員がそれぞれの武器を構え、広い廊下で対近衛兵の第2ラウンドを開始した。






反対に国王側は多くの兵と近衛兵を向かわせたのになにも連絡が無いことにイライラしていた。


「おい、どうなっている!まだ連絡がこないのか!あれ以来下は静かになったが警備兵はともかくラッシュや他の近衛兵が連絡かまこないのはおかしいだろ」


「心配にはおよびません。今、第3近衛兵団を現地に向かわせました。もう連絡がくるはずです」


「それより、例の件は順調に進んでいるのか?」


「はい、現在城下に住んでいる民を1年前の約8割まで減少させることができました」

配下の死神のこのしらせにデストラウンドは満足気にうなずくと更に報告は続いた。


「それとあの魔方陣の方も近々完成されます。これで王の求める世界が手に入りますね」


「あぁ、その魔方陣なんだが完成時期を早めるように指示をしておけ、もう成功確率はほぼ100%だからな」


「了解しました。明日魔方陣の作成を担当している者に伝えておきます」


「第3近衛兵団から今、連絡が来ました!」

配下からの連絡が無いことにある種の憎悪を抱いていたデストラウンドはこの報告を聞き少し落ち着いた。


「し、しかし下がかなりまずい状況なようで…」


「な、何!」


「なんでもこの騒ぎは民衆ではなく死神の少人数集団が起こしたものらしく、その中にあのキラリスがいたようです。そして、報告をした近衛兵以外は全滅だそうです…」


「キラリス…あの女はやはりただ者ではなかったということか…早急に対処しろ、あの女とその仲間とあれば厄介この上ない!城中の兵で潰せ!」

デストラウンドの怒号のようなこの言葉を受け、配下の近衛兵たちは城中の兵に命令を伝えて自らも捜索をするためそれぞれが城内に散っていった。

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