死神側
4人とキラリスが作戦をたて終わった頃、死神の国の現国王デストラウンドは多くの護衛を連れて処刑を行っていた城前から玉座の間に戻るところだった。
「おい、これからの予定はどうなってる」
「はい、これから3時間程公務などの仕事は無く王の好きなように過ごしてもらえればと」
「ほぉ、それはいいじゃないか。ちょうど疲れていたんだ。使用人を呼んでマッサージをやるように言ってこい。もちろんいつものやつだ」
「はい、では10分後に玉座の間に向かわせます」
身のまわりの世話をしている側付きのと会話をしながらデストラウンドは廊下を歩いていた。
「では、お前はここで…」
《ドン、バーーーーン、バーーーーン》
「い、今のは…」
「はい、はい了解です。どうやら城の下層の方で爆発が起きたということです。幸い城が崩れるほど大きくはありませんが反逆民の暴動かと」
「早急に兵を集め、暴動を鎮圧しろ。そしてそいつらを捕らえ、明日処刑をしろ。いい見せしめになる」
「はい、了解しました。では、一応王は安全のため近衛と玉座の間に戻ってください」
王にそう言い、側付きは下の様子を確認するために今来た道を戻り下に降りていった。
デストラウンドは玉座の間に近衛兵と戻り、約20分が経過し何も連絡が帰ってこないことにイライラしていた。
「くそっ、どうなってる!暴動を鎮圧したという報告はまだなのか」
「はい、まだ報告はきていませんがもう暴動は鎮圧できたのではないのかと思われます」
「おい第4近衛兵団、さっさと下に行って暴動を鎮圧してこい。できているなら早急に我に報告をしにこい」
「りょ、了解しました。ほら、お前ら行くぞ」
デストラウンドは自分の近くにいた死神にそう指示を出すと、すぐにその死神を含めた4体の死神が玉座の間から出ていき、城の下層の方に向かった。
死神たちが上で慌てている理由はもちろん民衆の暴動では無く、4人の人間と1体の死神が起こしたものだった。
「【死神の詩】【魂抜き】」
「【攻撃範囲拡大】【シャドウカッター】」
「【ファイヤータワー】【レヴィアタン】」
「【跳ね返りの矢】【矢の雨】」
「【感電付与】【ナイフサークル】」
次から次にやってくる死神に対し、距離をとりながら遠距離の範囲攻撃や複数攻撃を放ち、一撃で倒すのではなく全体のHPを徐々に削っていった。
「よし、結構倒せてる」
「で、でも数は減ってない感じですけど」
「まぁ、敵の本陣でこんな騒ぎ起こしたら大人数に囲まれるのは当たり前なんだけどね」
「ちょっと、しゃべってないでクールタイムがない攻撃で攻めますよ」
「最悪私が道を無理矢理開きますので気にせずに攻撃し続けてください」
そんな無駄口をたたきながらも全員余裕の顔をして死神と戦闘していた。




