招待状
大型アップデートの情報が公開されてからルーンとシルクはアップデートするまでレベル上げに励もうと思っていたが、2日目にエイルから届いたメッセージを読み、情報公開から1週間後の今日、エイルの店にアヤメを含めた4人で集まっていた。
「なんで、あなた達がここにいるんですか?」
「いや、エイルさんに呼ばれたから集まったんだよ。もしかして私たちが来るの知らなかった?」
ルーンにそのことを指摘されるとアヤメはエイルをジト目で睨んでいた。
「な、なんで睨んでるの。今回の件は人数が多い方が絶対良いし、2人なら全然戦力になるよ」
「はぁ、今回は戦力が必要だし広いマップだったら人数は必要になるしそれでもいいか…」
「ただ、レベル上げだけをするのなんてつまらないし、絶対面白いでしょ」
「シルク、アヤメは本気だから遊びに行く感じみたいなこと言わないの。それに、気を抜いたらやられかねないよ」
真剣なアヤメに比べ、シルクはウキウキしており注意しているルーンも顔には出てないが内心ウキウキしていた。
「お2人共、今から行くのは死神の国ですよ。いつ死神に襲われるかも分からないんですから」
「ってか、アヤメちゃんは行ったことないの?そもそも、アヤメちゃんがこの話持ってきたんでしょ」
4人が集まっていた理由は簡単で、アヤメが死神の試練をクリアして死神の国に行けるようになったからである。
「とりあえず、この招待状を貰ってから死神の国には行けるようになったけど、1人で行くのは少し怖いかなって…」
「えっ、アヤメちゃ~ん?最後の方声が小さくって聞こえなかったなぁ。もう一回言ってよ」
「べ、別になんにも言ってないですよ!そんなふざけたこと言ってると連れて行きませんよ!」
「悪かったってば、冗談だってじょーだん」
シルクはいたずらっぽく笑いながらアヤメに謝っているのをルーンは見ているとあることを思い出した。
「そういえば、どうやって死神の国に行くの?招待状があるだけでワープ出来るみたいなことなの?」
「いや、ちゃんと指定した場所に行かないとこの招待状は持っていても意味がありませんよ」
「じゃあ、それってどこなの?」
「それはもちろんあの場所ですよ」
アヤメが言うあの場所と言われてもルーンとシルクには分からなかったがエイルにはなんとなく想像がついていた。




