死神の倒し方
4人はヒートデザートに急ぎ、死神が出る予定の5分前に出現場所付近に到着し、エイルの作戦を聞いた。
「えっ、そんな作戦で倒せるんですか?」
「うん、まぁ計算っていうか僕の考えが正しければこれでいけると思うよ。アヤメはどう思う?」
「この作戦ならこの人数で十分倒せる。でも、最後の一撃は私かキラリス決めないとカウントされないから」
「分かってるよ。それ、さっきからずっと聞いてるし間違って倒したりはしないから」
アヤメがシルクをジト目で釘を刺すとシルクは目を泳がせながら反論していた。
「そろそろ時間になるしアヤメ、かなり細かい出現場所を出してくれない」
「分かった。えっと…ここから北東に25メートルにあと2分12秒後に出現するよ」
「じゃあ、ルーンちゃんは北東にあと10メートル進んでシルクちゃん僕たちの逆に行ってあとは作戦通り」
「じゃあ、私は作戦通り始めは何にもしないから」
アヤメはそう言うと投げナイフをしまい、エイルの横で出現時間まで待っていた。
「おっ、死神きたよ。アヤメ、そろそろ準備した方が良いよ。こっちにくるのも時間の問題だから」
「分かったよ。まぁ、おじさんの作戦通りならこっちに死神が来る頃にはHP半分きってるでしょうし」
アヤメがそう言いながら指を指している方向には出現した死神と戦っている2人がいた。
「よし、今がチャンス【レヴィアタン】」
「ナイスだよシルク、私は【シャドウカッター】」
シルクが先に強力な魔法を放ち、死神からターゲットをうけるとルーンが後ろからスキルで牽制し、その隙にシルクが箒に乗った。
「あっちは大体手順通りいってるよ」
「じゃあ、僕の方も仕事をしないとね【チャージ】【ホーミング効果付与】」
エイルが自強化系スキルを使うと、アヤメは指輪からキラリスを出した。
「エイルさん、準備オッケーですかー!」
「良いよ、2人はあとこっちに死神を誘導してー!」
「りょ、了解でーす」
ルーンに死神のターゲットが変わった瞬間、今までしていた攻撃をやめ、ルーンはエイルのもとへ走った。
「くっ、やっぱり速いかぁ【加速】」
「よし、今だ!【矢の雨】」
エイルは真上に矢を放つとその矢は数えきれない数に分かれ、一気に死神に向かっていった。
「うわっ、おじさんなにあれ」
「僕の現状最大手数の攻撃かな。一撃一撃は弱いけど死神にはしっかりダメージ入ってるし、【ホーミング効果付与】で確実に死神には当たるし」
「でも、このペースだと余裕で倒しちゃうけど…」
「あっ、それは大丈夫【拡散】」
エイルが【拡散】と唱えるとまだ死神に当たってない矢は四方八方に飛んでいってしまった。
「あとはアヤメに頼んだよ」
「今日は私じゃなくてキラリスが戦うんだけどね」
「死神対死神かぁ、楽しみだな」
「楽しむ前に終わっちゃうと思うよ。ほら、みんなが削ってくれたおかげでもう片付いちゃってる」
アヤメとエイルが話している間にキラリスが残り1割もないHPを一撃で0にしていた。




