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死神出現

アヤメのヤバさ加減に3人が少し馴れてきたと思ったとき、アヤメがなにやら嬉しそうにしていた。


「みんなは死神に興味があってチート死神の噂を聞いて私のところに来たんだよね?」


「興味っていうかエイルさんの方は知ってると思うけど、シルクは前に死神にこてんぱんにやられてね」


「だからチート死神にリベンジしてやろうって思ってたんだけど、まさかその正体がアヤメちゃんだったから私としては少し残念だったんだよねぇ」


「なら、これから30分後に死神が出現するヒートデザートってところに4人で行きませんか?」

アヤメのまさかの提案にシルクは食いぎみに了解し、ルーンとエイルもそれに賛成した。


「じゃあ、どうします?みんなで倒しますか、それとも誰かが個人で倒しますか?」


「私はアヤメもエイルさんもいるし、みんなで戦った方が勝率はかなり高いと思うけど…」


「なに、ルーンもしかして私に気づかってるの?私もそこまでバカじゃないし、1人で戦ってもまだ勝てる力はないってことくらいは分かってるよ」


「じゃあ、私は初期装備からこの装備に!」

アヤメはそう言うと黒いフード付きのショートローブに黒と紫の

シンプルな洋服にそれと同じ色のニーハイソックスという完成されているような装備になった。


「へぇ、アヤメちゃんもそんな装備持ってたんだぁ。かわいいじゃん」


「死神を倒すと低確率でドロップするらしいですよ。私の場合、ほとんど全部クエストの段階報酬として貰ったものなんですけどね」


「僕じゃこんなかわいい服は作れないよ」


「そ、そんな別に…かわいいとは思ってないし…」

アヤメは顔を赤らめて照れていたがシルク以外の2人は気づくことなく話を進めていた。


「ヒートデザートってどこでしたっけ?」


「さっきいた畏怖の森のちょうど反対側にある砂漠系のマップで水属性半減の特殊条件がある場所だね」


「えっ、じゃあ【レヴィアタン】が現状の最高火力で撃てないじゃないですか」


「それは私にもどうしようも出来ないし、出現場所が分かるだけで変更はできませんよ」


「別に私はそんなことアヤメちゃんにやってほしいわけじゃないよ!」

アヤメに冗談を本気にされたシルクはツッコミのように訂正していた。


「それで死神はどう対処するつもりですか?私ならキラリスとの戦闘で倒せますけど初日以来他のプレイヤーとはパーティー組んでないんで」


「こういうのはルーンが考えるの上手いんだよねぇ」


「いきなり丸投げしてくるのよ。砂漠のどんな場所で出てくるのも分からないし、今死神がどれくらいの強さになってるのかも分からないし…」


「それなら僕が分かるよ。死神の倒し方について」

ルーンが死神の倒し方について考えていると、エイルはなにやら自信ありげに話し始めた。

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