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一撃必殺の種明かし

ルーンは納得し、理解をしているようだったがシルクとエイルには引っかかっていることがあった。


「アヤメちゃん、私質問していい?」


「はい、もうここまで言ってしまったらもう手伝ってもらうしかないので足をひっぱらないようにも聞きたいことがあるなら聞いていただいて結構です」


「ははは、じゃあ質問するけどアヤメちゃんは死神になるってことだったけど死神になると具体的にどうなるの?」


「ぐっ……」

アヤメはバツが悪そうな顔をしてから少し考えると口を開き、シルクの質問に答えた。


「それに関しては…」


「それに関しては?」


「私にもいまいち分かりません。死神になると、死神が使うようなスキルを使えるってことくらいで…」


「死神のスキルってだけでヤバそうなのは確かだけど、今のアヤメに即死攻撃なんか使うとそれこそ鬼に金棒みたいなことになるよね…」

ルーンのことばにみんな同情するように頷いていたが、アヤメは不思議そうにそれを見ていた。


「私、今の時点もう即死スキルは持ってますし、それで今までプレイヤーは倒してますから」


「えっ、でも即死耐性持ってるプレイヤーとかもチート死神の前では一瞬だったって聞くけど?」


「それはこの投げナイフの効果ですよ。おじさんからこのゲームを始めたときに貰ったものと同じやつで今では簡単に手に入るものですけど」


「そのナイフってどんな効果があるんですか?」

シルクがエイルにナイフの効果について聞くとエイルは店の棚からそれと同じものを取り出した。


「これは【魔法のナイフ】っていう武器で使い捨てのかわりに1つだけスキルとか魔法の効果をつけられるものだよ。でも、効果は0.7倍だから人気は高くないんだよ」


「私のは効果付与してるから青いエフェクトが出てるけどしてないやつは見た目は普通なんだよね」


「で、それが即死耐性持ちにどうして即死攻撃が通用するのかって話でしょ」


「それは私がこのナイフに付与してる【即死耐性貫通】ってスキルのおかげだよ」

アヤメのその一言に他の3人は言葉をつまらせたがそんなのお構い無しにアヤメは更に話し始めた。


「その効果を私が持ってて条件さえ満たしていれば発動する【死神の加護】っていう即死スキルで倒してたんだよ」


「えっ、何そのチートコンボは!そんなの運営側が修正いれるでしょ」


「でも【死神の加護】の発動条件は自分のSTRが相手のVITより高くて、なおかつ自身が他の攻撃系スキルまたは魔法を使っていないときだから案外厳しいんですよ」


「確かにそうだけど…ステータスSTRとAGIにしかほとんど振ってない上、そのレベルなら大抵のプレイヤーは範囲内に入っちゃうよ…」

ルーンの当然の指摘にアヤメは特に顔色を変えずに頷いている様子を見ると、他の3人はアヤメは自分が凄いことをしているという自覚がなさそうに思えてきた。

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