第十話 アンデット系の魔物
二十一階層
此処までで分かった事がある。
それは十階層ごとに種族が一緒という事である。
十階層までは家畜・獣系、二十階層までは爬虫類系だった。
そして、二十一階層はゾンビ。朽ちた人間、服がボロボロで肉体もボロボロの腐った人間である。
つまりはこの階層からの十階層はアンデット系。
その証拠に次の階層である二十二階層はスケルトン。人型骸骨である。
そんなこんなで、二人はアンデット系との戦闘をしている。
「此処からはアンデット系の様ですね」
「それでも私の敵ではないわ」
今回はアンデット系であり、不死を持つ魔物である。
その点で言えば、ミーナもアンデット系の吸血鬼。
アンデット系は下位種と上位種に分けられる。
此処のアンデット系は下位種に対し、ミーナは上位種。
という事はミーナの言っている様にミーナの敵ではない。
アンデット系というのは下位種と上位種で質が異なる。
アンデット系の下位種は人間で言う病死、怪我による死が無い。しかし、粉々になれば、行動不能になる。
アンデット系の上位種は粉々になっても『再生』を持つため、何度でも元に戻る。
つまり、下位種は人間で言う死が不死というだけで、死なないわけでは無い。上位はそもそも死なない。
なら、どうやって倒すのか?
それは『光』である。不死系は『光』を苦手とする。
アンデット系であれば、太陽に当たるだけで灰になる。
アンデット系は『光』によって浄化させるのだ。
これは浄化であって死でない。
死は肉体の死、精神の死であるのに対し、浄化は魂の消失になる。
因みにミーナは不死系の上位種の中でも最上位種で、『光』を苦手としていない。しかし、倒せないという訳でもない。
それと二十階層のワイバーンは実力的には二十階層後半と同じくらいを持つ。
ただ、アンデット系を挑戦するのに今までとは違う。
二十階層までは心臓や脳を死なせる事が出来れば、魔物は死ぬ。
対して、アンデット系は腕を千切っても、骨を外しても元があれば戻る。これは『再生』とは違い、プラモデルのロボットみたいな物だ。形があれば戻るが、粉々なら戻らないという事だ。
また、アンデット系は防御力が高い。
アンデット系は筋肉を持たない代わりに死霊力を持つ。
・死霊力
アンデット系が持つ力。それは恨み、憎しみなど悪感情によって生み出された力であり、それが多いほどアンデット系の上位種となる。
ただでさえ、粉々にしないといけないのに死霊力を持っているので、中々砕けないのである。
それでもゾンビ、スケルトンならワイバーンの鱗を切れる、砕けるのであれば、死霊力を突破出来る。
なので、強力な攻撃力を持つ二人からすれば、簡単に倒せる。
結果的に言えば、今までと変わらない瞬殺である。
まぁ、上位種でも例外があるけどね。
それから次々と倒していき、二十六階層からは鎧を着たアンデットである。そして、連携も増えた。
アンデット系の鎧は死霊力によって作り出された。つまり、作り出させるほどの死霊力を持つという事にもなる。
鎧を着るアンデット系はワイバーンの鱗と同じくらいかそれ以上の防御力を持つ。なので、此処からは厄介なのはその防御力と連携となる。
例えば、剣(普通の鉄剣)を持つスケルトン…ソードスカルと弓(普通の弓)を持つスケルトン…アーチャースカルの二体居るだけで連携出来るのである。
まぁ、二人に攻撃が当たってもこの程度の魔物、傷一つ付かない。
結局のところ、此処でも二人の相手にならないのである。
他にも動物のアンデット系やアンデット系の上位種に近い血肉を喰らうグールも居るのだが、一体も二人にダメージを与える事は無かった。
そして、あっという間に三十階層に到着した。




