第九話 二十階層のボスとドロップアイテム
宝神塔の中なので、今はいつなのか分からないが、二人は起きた。
「今からはボスですね」
「此処は期待出来るかな?」
圧倒的な力を持つ二人にとって、今回此処にある宝箱から出る幻級、伝説級を望んでいるのだが、戦いにおいても出来れば、いい戦いをしたいのもあったのだ。
その点、二人はこの宝神塔で何処まで行けば、そのような敵が現れるだろうかと考えていた。
「此処も出来ないと思います」
「そうよね」
「因みに次は僕がやっても良いかな?」
「いいよ。十階層では私がやったからね」
二十階層のボスはハブがやるようだ。
十階層はミーナがやってしまったからね。
二人はいくつかある部屋の一つに入る。
中は十階層のボス部屋とあまり変わらない。
そして、ボスが現れた。
・ワイバーン
腕が翼になっている翼竜。蜥蜴のように肌が鱗になっているが、防御力は蜥蜴よりもっと高い。飛ぶ事も出来るため、近接武器は不利となる。攻撃は爪と口から炎、そして翼による風起こしだ。
「ワイバーンですか。先程のミノタウロスと比べれば強いかな」
「それでも、ワイバーンですわよ。ハブ相手では相性が悪かったですね」
ミノタウロスと比べればワイバーンは格段と強くなったが、それでも二人には脅威になっていない。
ワイバーンは歩く度に地響きが少しする。
「では、行ってきます」
「そんな奴、瞬殺で倒して下さい」
ハブはワイバーンに近づく。
対してワイバーンは吠える。
「ワイバーンの分際で調子を乗るな!貴殿は今上位者の御前であるぞ!」
幾ら、ワイバーンだろうとハブは龍。つまりは上位者だ。
ハブは翼を持つ竜に変わる。
色は黒、黒竜である。
ハブの竜形態は部屋の三分の二を使う程の大きさだ。
ワイバーンはハブの腕下ろしだけで終わりそうだ。
ついでに口調も変わっている。
その証拠にワイバーンは腹を見せている。
「我の言葉を聞け!『ワイバーン、自害しろ』」
ハブから発した言葉が言霊となり、ワイバーンに命令する。
ワイバーンはそれを了承したのか、体内から発する炎を発するのではなく、体内に留めて爆発を起こした。
「あっさりと終わってしまいましたわ」
「これが一番楽ですからね」
ハブは竜形態から人型に戻る。
口調も戻っている。
「では、此処のドロップアイテムを確認しましょう」
ミーナは宝箱を開ける。
・飛べるという気持ち
レア度 伝説級
飛行能力を得る。見た目はワイバーンの翼になっていて、背負って使う。装備時に自動で体と合わせる。
あと、オプションで翼が動く。
「え?何だですかこれ?」
「どうやら、飛行能力を持つ道具の様ですね」
飛行能力は人にとって物凄く、欲しい物だ。
しかし、二人とっては要らない物。
それは……
「ハブがいるから要らないですよ」
結局、ハブが飛べるから要らない。
「また、ハズレの様ですね」
『飛べるという気持ち』を仕舞い、次の階層に行く。




