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世界の果てまでもあなたを追いかける  作者: お歌詞屋さん
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5話

「わぁーすごーい。この銃可愛い。」


琴美が目を輝かせながら店内を周る。

早苗はそれを苦笑いで見ていた。


(そのハンドガンのどこが可愛いのか…あぁ、お兄ちゃんどこかなぁ〜)


ぐるっと周りを確認すると知っている顔と目が合った。


「た、高橋さん⁈」


住田(すみだ)くん?そのとなりの人は…」


「あ、いとこの香苗(かなえ)っス。」


偶然会ったのはこれまたクラスメイトの住田 幸(すみだこう)だった。

そしてそのとなりにいる白のフードを被った同年代の少女は黛 香苗(まゆずみかなえ)、住田 幸のいとこだ。


「なんで二人で?」


早苗が興味本位で聞く。


「香苗のやつが買い物したいとかいうんでついて来たんっス。」


手を頭にやって答える住田。


「へー偉いね。」


「そ、そそんなことないっすよ。た、高橋さんこそなんで…」


「あ…それは…」


「早苗ちゃん。次行こう!」


「お兄ちゃんと買い物しに来た。」と言おうか悩んでいるとそこに琴美が走り寄って来る。


「あれ?幸くんじゃん。何してんの?」


「お前には関係ないだろ。」


実は住田と島原は幼馴染で仲がよいのか悪いのかわからない関係だった。


そんな二人の会話を見ていると早苗は香苗がずっと下を向いたまま動かないのを気にした。


「香苗ちゃん?どうしたの?ボーっとして。」


「あわぁぁぁ!す、すすすみません!」


香苗が喋りかけれ何故か驚いた。



〜香苗視点〜数分前から


(はぁ〜結局色々探し回ったけど見つかんなかったな〜限定マティーストラップ。)


マティーとは女子に人気のコアラを模したキャラクターだ。


(はぁ〜しかもよりによって幸と一緒だなんて、身内に趣味を知られるとなんか恥ずかしい。)


そんな事を考えて歩いているといきなり幸が止まった。


「ん?幸どうしたの?」


「た、高橋さん⁈」


幸の視線の先を見るとそこにはこの世のものとは思えない美少女がいた。


(え?何?天使?あー疲れて幻を見てるんだわ。うん。きっとそうよ。)


「住田くん?そのとなりの人は…」


(幻じゃない⁈)


「あ、いとこの香苗っス。」


(あれ?幸の喋り方変わった?っていうのはいいから何この可愛さは。何?やっぱり天使?高橋様って言うの?あー疑問ばっか浮かんでくる〜、ん?私恋してる?同性の子に恋してる?あーー頭がおかしくなる。私なんか高橋様に釣り合わないし…)


「香苗ちゃん?どうしたの?ボーっとして。」


「あわぁぁぁ!す、すすすみません!」


こうして今に至る。


「え?なんで謝るの?」


「私みたいな人が高橋様の事を変に考えるなんて。」


「高橋様って…早苗でいいよ。」


「いえいえ、とんでもない!私達が会話することすら駄目なのに…幸!帰るよ!」


「えぇぇぇー⁈」



このあと色々あって一緒に回ることになり高橋様もどうにか早苗様に変えてもらった。そして今もまた歩いてぶらぶらしていた。


(どうにかして早苗様に認められなければ!しかしどうすれば…あ、ゲーム!ゲームで凄いところを見せれば…)


香苗が思考を巡らせる。


「早苗様!私、恐悦ながらゲームセンターに行きたいです!」


「はぁ、もうその喋り方は放って置いて私はいいかな。琴美は?」


「私もいいよ。銃を使うゲームやってみたいし。」


そうこうなりゲームセンターに着いた。そこで見た光景は


「え?お兄ちゃん何やってんの?」


裕翔が太鼓のリズムゲームを知らないおじさんとやっている姿だった。

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