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世界の果てまでもあなたを追いかける  作者: お歌詞屋さん
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4話〜買い物〜

「お兄ちゃん。ショピング行こう!」


そう言って勢いよく部屋に入って来たのは早苗だった。



3日前、早苗は裕翔に助けられた。


その日以来、早苗は裕翔の事をお兄ちゃんと呼ぶようになりよく接するようになった。裕翔の方も早苗と喋れるようになっていた。


早苗を襲った犯人、斎藤 晃は警察に捕まり裕翔達の手元には大金があった。謝礼金だ。


早苗はそのお金を使って買いたい物があるらしくて何故か裕翔も連れて行こうとしていた。


「ね?行こうよ。」


早苗がパソコンと向き合う裕翔の肩を揺らす。


「はいはい、わかったよ。」


裕翔は観念しパソコンを閉じる。


「やった。お兄ちゃんとデート。」


「ん?なんか言ったか?」


「いや、なんにも。」





"ガシャ"


外に出ると蒸し暑さが襲って来た。まだ夏休みまで2ヶ月あるのに今日はなんと28度もあった。


早苗は白いワンピースに麦わら帽子といったよくあるファッションに対し裕翔はサンダルに変な印刷がされたティシャツだった。


だが裕翔のファッションで驚くところはそこではない。なんと髪型を替えていたのだ。


"別に髪型を替えたぐらいでそこまで…"と思っているかもしれないが結構変わった。


前は髪が邪魔して顔が見えなかったが昨日の放課後に髪を切ったおかげで顔が出た。すごくイケメンが。


「暑いね。」


「暑いな。」


たわいもない話しをしながらショッピングモールに向かう。


ここら辺は住宅街で30分くらいあるいた所に大きなショッピングモールがある。


その道中にあのポストがあった。


「…」


早苗が俯いて黙り込む。


「…」


「えっ?」


裕翔は何も言わず早苗の手を握った。早苗は顔が紅に染まった。





10分後、ショッピングモールに着いた。


「はぁ〜涼しいー!」


早苗が両手を広げてグルグル回る。


「あれ?早苗ちゃん?」


「あ、琴美(ことみ)ちゃん。」


半袖に丈の短いパンツを履いた少女が元気な声で言う。


島原 琴美(しまはらことみ)。早苗達のクラスメイト。


いわゆるスポーツ少女だ。容姿もよく胸もぺっちゃんこの早苗より全然あるから人気の高い美少女だった。


「何してるの?」


琴美を含めてクラスメイトは3日前の出来事を知らなかった。もちろん裕翔と早苗が兄妹だとも。


「デー…じゃなくて!買い物、買い物だよ!」


「はいはいわかったから落ち着いて。誰かと一緒に来ているの?」


「うん。お兄ちゃ…あれ?どこに行った?」


早苗の周りに裕翔の姿はなかった。





その頃、裕翔は…


「はぁ〜まさかクラスメイトがいるとは…」


人見知りなためあまり人とは会いたくなくまた、早苗の兄とあまり知られたくないため逃げていた。


「とりあえず鍛えるか。」


そう言ってゲームセンターに入って行く。


裕翔はある理由で身体を鍛えていた。方法は簡単だ…ゲームをやりまくる!


裕翔は大量の100円玉を持って中をブラブラする。


この日、このショッピングモールのゲームセンターで伝説をつくることを知らずに。






(はぁ〜お兄ちゃんとのデートが…)


早苗は重い足取りで琴美と店を回っていた。


「あーあれいい!ちょっと寄って行こうよ。」


「う、うん。」


(もし琴美と可愛いお店を見るならいいけど琴美の趣味を考えると…)


琴美が勢いよく入って行ったのはエアガンを売っているお店だった。


「あはは…やっぱり…」


早苗は顔を引きつっていた。

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