天界 魔界 人間界
物語ではありません。
全ての物語の始まりです。
人間界に住む者は、天界からの使いを天使、魔界からの使いを悪魔と呼ぶ。
なぜ、魔界からの使いは魔使ではなく悪魔と呼ぶのか。
それは、あくまでも人間が考えて呼び始めたことだったが、歴史的背景を見るとあながち間違いでもないことがわかる。
元来、この世には天界しか存在しなかった。天界に住まう者が必ずしも善というわけではなく、中には悪さをしたり罪を犯したりする者もいた。
そこで、なかでも特に重罪を犯した者を送還する場所として魔界を作り出した。
しかしながら、魔界送りにされた者の中には無実の罪を着せられた者も少なからずいた。その者はいつしか天界に帰ることを夢に見て、魔界でこれまでに近い生活することを望み、世界を作り上げていった。そして、魔界に順応し、家庭を持つ者も現れるようになった。
そして、いつからか天界から送られ魔界に馴染めず1人暮らす者たちを天魔族、魔界で生活を送るようになった者らとその子孫を魔族と呼ぶようになった。
魔族が魔界での生活に順応していく中、一部の天魔族は魔界を脱して天界へ戻る企みを始めた。
そしてある時、ダマという男が魔界と天界の境を無理矢理こじ開けて天界に行くことを成功させた。
天界では、魔界からの脱魔者が現れることを想定して、天界から魔界へ行くゲートを常に監視していた。だが、無理矢理こじ開けられた境界は、それらとは異なる箇所に現れた。
その襲来をきっかけに、往来が更に困難になるように物理的概念を想像し、天界からも魔界からも隔離された空間、地界を設けることとなった。
今度、ダマについても小説にしたい。