うざいチャラ男の撃退法
こちらは単発ものとなります
次回作とか期待しないでね
とある高校
2−5教室
ガラガラガラと教室の扉が開きアオが入ってくる。
マナ「おはよアオ、今日は遅かったね?」
マナ、オタク魂が少し入っているが普通に喋る普通の女子高生。
怒るとやばい。
アオ「いやちょっと絡まれてさ〜」
アオ、三人兄妹の一番下の女子高生。
兄や家族に影響を受け、一人称が俺になった。
ニコ「なんかあったの?」
ニコ、八重歯が特徴の元気っ子。
とあるゲームのレイという男キャラに一目惚れしている。
アオ「朝学校くる途中でさ、俺ヘッドホンしながら歩いてるじゃん?」
マナ「そだね、ヘッドホンしてるはずなのに普通に会話に入れてるのすごいなって思いながら見てたよ」
ニコ「わかる〜。私なんかヘッドホンしようもんならふつうに音楽以外聞こえないもん」
マナ「だよね!」
アオ「そんでさ?歩いてたら後ろから自転車乗ったおっさんに「ヘッドホンしながら歩くんじゃない」みたいなこと言われてさ〜」
マナ「あーいるよね地味にそういうとこ厳しいタイプ」
アオ「んでさ、俺はさ「いや、ヘッドホンしてても聞こえてるんで」って言ったんだよ」
ニコ「それで?」
アオ「そしたら、「そうか、ならいいけど」的なこと言って、俺がさらに「あと、自転車とかだったら原則歩道の傍通るのが原則ですよね」って言ったら「そうか」ってぼそっと言ってそんままどっか行った」
ニコ「おっさんの負けじゃん!」
アオ「しかもさ?そのおっさんもうちょっといったら横断歩道あるのにその全然前でさも当然かのごとく横断してったよ」
マナ「いや、そこは守らないんかい!」
アオ「だからさ〜ちょーっとだけ遅れたってワケ」
ニコ「そういうめんどいのマナ苦手だからもしマナがあってたらやばかったよ」
マナ「いつものでるかもね(笑)」
アオ「おいあれ抑えるの俺らだからな?」
ニコ「あんまゾーンに入んないでよ?」
マナ「相手が悪い」
ニコ「それはそう!」
三人はゲラ笑いしだした。
笑いが収まってきたくらいにニコが話し始める。
ニコ「ねー、今日駅前のゲーセン行かん?」
アオ「お、またレース系で対戦する?」
マナ「アオ強いから敵にならんでね」
アオ「俺は一匹狼だから(?)」
ニコ「そうじゃなくて〜…今あのゲーセンにレイくんのフィギュア置いてあるっぽいのさ。だからみんなで取り行こ?」
アオ「そう言って俺に頼るんだろ最後は?知ってる知ってる」
ニコ「今日のためにバイト代めちゃ貯めてきてるからまじ余裕よ」
マナ「この台クレーンで箱押すタイプだ。めっちゃ金かかるタイプで誰でも取れるけど最低でも1000円くらいかかるやつ」
ニコ「え!?」
アオ「あーほんとだ。俺でも結構かかるやつだわ」
ニコ「え!?!?!?!?」
マナ「ねぇニコ、駅前じゃなくてあそこの牛丼屋近くのゲーセンの方が取りやすそうだよ」
ニコ「ええ…でも遠いじゃんそこ」
アオ「でも行くだろ?お前だったら」
ニコ「まあね!レイくんが私を待ってるもの‼︎」
マナ「はい、フラグ〜」
アオ「全額寄付お疲れさん」
ニコ「ちょっと!そんなん言われたらそうなる気しかしないんだけど!」
放課後
ゲームセンター
ニコ「レーイくん〜待っててね〜」
アオ「そういえばこいつこの前ピックガチャで天井したんだっけ?」
マナ「うん、見事にレイだけ出なかったの。他のピックアップの子達は完凸まで行ったのに」
アオ「すり抜けっていうんだっけか?」
マナ「多分そう?あんま用語詳しくないんだよね〜私エンジョイ勢だし」
ニコ「ふんふふーん」
チャラそうなやつA「お、嬢ちゃんかわいいかっこしてんじゃん」
ニコ「ん?」
チャラそうなやつB「俺ら今からカラオケすんだけど一緒にど?」
ニコ「いや、今日はレイのために来てるんで!」
キッパリ断るニコ。
チャラA「あのフィギュア?そんなん後で俺がとっちゃるって」
チャラB「だから俺らと…」
Bに被せ気味にニコが話し始める。
ニコ「いいや!私が取ることに意味があるの!君たちにとってもらったら意味ないの!」
アオとマナがやってくる。
アオ「ん?何知り合い?」
ニコ「ううん、ナンパ」
チャラA「お、そっちのは一瞬男かと思ったが女じゃん。かっくいい」
アオ「へへ、そうだろ?あえて厨二感出してんのわかる?」
アオはこう見えて素直である。
チャラB「そっちの子とかも入れてカラオケしようよ!良いだろ?」
マナ「いや、いい」
マナは興味なさそうにスマホをいじっている。
チャラA「なんだよ釣れないこと言うなよ」
Aがガシッとマナの手を掴む。
マナ「ちょっと、離してよ」
チャラA「逃げないでよ、連絡先だけでも良いからさ」
ピキッ
少しマナのトーンが低くなる。
マナ「ねぇ、早く離してくんない?」
アオ「おっと…落ち着けってマナ」
ニコ「お兄さんたちしつこいっての!ノーって言ってんじゃん」
チャラB「金ならあるし全部奢るって!」
チャラA「ほら受付いこ?」
ブチッ
マナ「……はあああ」
とてもでかいため息をつくマナ
ニコ「…警告はしたからね?」
アオ「知らんからな」
チャラB「はえ?」
マナ「あのさぁ、こっちはてめえらみてえな金が全てみたいなやつ求めてねえんだわ?わかる?お前ら人の気持ちとか考えないで生きてきたんだろ今まで、なぁ!」
マナの態度と声が一気に変わる。
チャラい雰囲気だった男二人も不安そうにしている。
チャラA「ええと…これは?」
そう言って、周りを見渡すとニコとアオはすでにその場を去っていた。
マナ「なに?お前ら周り見渡して?今はこっちが話してんだろ逸らしてんじゃねえ」
チャラA「きゅ、急になんだ…?」
チャラB「おい、もしかしてこいつ巷の…」
マナ「へぇ?有名なんだ?じゃあ自己紹介してやるよ…私はマナだ。どう?何か思い当たるのかな?」
チャラB「こいつ、先輩がボロボロになって帰ってきたって言ってたやつじゃね?」
チャラA「まじ…?」
マナ「ああ、そう言えばお前らみたいなクズが先週もいた気がするわ。何?お前らあれと同類なの?」
チャラ男二人からは見えないはずの黒いオーラを感じている。
マナ「んでさ?別にナンパして彼女作りてえてのはわかるよ?お前らも男だから[放送禁止用語]とかしたいんだろ?でもさ、それ相手が了承しないとダメだよな?」
チャラA「いや、その…」
マナ「それともお前らは人の気持ちすら読み取れない動物以下の脳みそか?」
チャラB「んなわけねえだろ…!」
マナ「ほら、図星だからって反抗するのは頭の悪いやつだけだよ?」
チャラA「く…」
マナ「あ?何その目?まるでこっちが悪党みたいじゃん?お前らが始めた物語だろ責任もてや?ああ?」
遠くの方でただみているだけの二人。
アオ「あーあ、あれ止まんねえわ」
ニコ「あ、今のうちにレイくん探そ〜っと」
アオ「ってか百円玉あんの?」
ニコ「確かに、先に両替機探すか」
そう言って奥の方に歩いて行くアオとニコ。
流石に人の迷惑なのでゲームセンターの端っこで怒っている。
マナ「普通さ、人の意見を尊重しようって思わないの?そんなでかい図体してるくせにそんなんも考えらんないの?」
ダサA「はい、正直楽しい雰囲気で何も考えてませんでした」
男二人は情けなく正座して素直に受け答えしている。
マナ「お前ら何?大学生?」
ダサB「一応大学一年です…」
マナ「お前ら大学行って何してんの?まともに講座とか受けてんの?」
ダサB「今日も大学サボって女探してました」
マナ「お前ら大学行く意味あった?より頭良くなりたいとか資格欲しいから大学
行ったんだろ?何してんの今?」
ダサA「すんません」
マナ「すいませんじゃなくてさ…お前らの道徳がもう終わってるよね。わかるよ?授業とか正直だるいけどとりあえず資格とかは欲しいって思って軽く大学行ったら思ってたよりだるくて面倒になってるんだろ?」
ダサB「正直行かない方が良かったかもと思ってます…」
マナ「もう行かなきゃ良いじゃん。なんでやめてないの?」
ダサA「だって大金つぎ込んだかからにはあんまり途中で抜けにくくて…」
マナ「ああ、大学って結構高いんだっけ?でもさ、そんな考えあるんだったらさ普通ここじゃなくてもっと行った方が良い場所あるのわかる」
ダサB「……図書館とか?」
マナ「違うだろ?講義!サボってきたんだろ今日?本当は行くべきだよね?」
ダサA「おっしゃる通りです」
マナ「まじでさ、お前らみたいのがいるから大学生ってだけで変なイメージつけられて無関係な無実の子達まで巻き添えになるんだよ?」
ダサB「はい…」
マナ「てかさ、私みたいな高校二年に口で負けるってもうダメじゃない?もっと勉強してなんか口答えできるようになれよ。ネットで通じるような言葉だけじゃなくて」
ダサA「はい…」
マナ「お前らが必要な科目は国語と道徳だよ。しばらく遊ぶの控えてその二つ自習したら?道徳は適当にボランティアでもやれば身につくだろ」
ダサB「はい、そうします…」
マナ「じゃあもういい。どっか行きな」
ダサ二人「はい、すんませんでした」
男二人は正座で痺れた足でふらふらしながら帰っていった。
マナ「ふぅ〜…(たまにこう言うのあると困るんだよなまじで)」
アオ「終わったか?」
マナ「あ、うん」
ニコ「見てー!レイくん取れたああ!!」
遠くからフィギュアの箱を掲げながら走ってくるニコ
マナ「お、おめでとう!」
アオ「まじ?あそこから立ち直せたのか?」
ニコ「いや、あれもう詰んでたからスタッフさんに直してもらった」
アオ「おお!良かったじゃん」
ニコ「いやぁ、しばらくおしゃれできないな〜…」
マナ「おしゃれ?あれが?」
ニコ「は?何それ?」
アオ「ニコは美的センス×だからな(ゲラ)」
ニコ「ねーサイテー!」
マナ「いや、事実でしょ!(ゲラ)」
アオ「とりあえずすき家行くか?」
ニコ「真剣になりすぎてお腹すいた〜」
マナ「お金あるの?」
ニコ「すき家くらいなら買えるよ!」
マナ「どんくらい?」
ニコ「1200くらい」
アオ「あれ、お前最初二万用意したって…」
ニコ「……ふ」
見るからに燃え尽きている
マナ「よし、それは忘れよう」
ニコ「くそー!やけ食いってほどじゃないけど食ってやる〜!」
後日、大学生を叱る女子高生というタイトルでXで有名になるのだが、それはまた別の話。「え!嫌なんだけど!」
女子ってまじで見た目だけで判断できないやつ多いよな
まじで見た目で判断しない方がいい