表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

65/150

第六十四話 ツガイヤンマはやはり厄介


 ……これはまた凄く変わったなぁ。カラーリングが鮮やかになっただけでこうも見た目が変わるんだね。……どうしよう、エリュトロでタスクに挑む予定だったんだけどルブール改を見たら乗りたくなって来たや。


「……ルピウス、ルブール改が装備出来る武器パーツの系統って何だったっけ?」


「ルブール改が装備出来るのは(剣)、(銃)、(弓)だよ」


 ……なるほど、(剣)と(銃)と(弓)か。手持ちの武器パーツで言うと……、ノーマルブレイド、ノーマルバレット、アイアンブレイド、アイアンアロー、メテオライフルにトレントアローだな。この中ならメテオライフルが一番強いから装備を変更させようか。


 クロードはサブの格納庫からヴァッシュを呼び出し武器パーツをノーマルバレットに変え、流れるようにルブール改を呼び出すと武器パーツをメテオライフルに変更させたのだ。


 ノーマルブレイドでさえルブール改を格好良く見せているのだ。それがメテオライフルに変わるとどうなるのかは言うまでもない。ルブール改の色鮮やかな赤色にメテオライフルの黒い銃身と縁取られた金色がとても良く似合っていた。


 ……良い、……凄く良い。何て言うか、……もう満たされた気分だよ。ヴァッシュよりルブール改は攻撃のステータスが高いからね、今までより楽に戦えるはずだ。ツガイヤンマはちょっと厄介なモンスターだけどなんだかいつもよりやる気が出て来た気がするや。


 強化されたルブールを相当気に入ったクロードはテンション高く駆け上がるように乗り込むとタスクへ挑むためにカシオ平原を目指して門へと向かったのである。


――

カシオ平原

――


 さて、カシオ平原だな。ここのところ、タスクはエリュトロで向かっていたこともあって速度が上がっているのが良く分かるよ。前にルブールでタスクに行ったのはいつぶりだ? ……ちょっと思い出せないくらいには前だな。


 おっとやばいやばい。テンションが上がっているのは良いけど、ツガイヤンマは無闇に突っ込んでゴリ押しで勝てる程楽勝なモンスターじゃないからな。一度倒したことがあるって言ったって結構苦労した覚えがある。まあ、カシオ平原の結構奥に出て来るモンスターだからな。それ相応には強いだろうよ。


 生息域は橋を3つ越えた先か。……あぁ、思い出したよ。クィッカーの討伐タスクの時にツガイヤンマと戦ったんだったな。確か2体同時に出現して、小さい方を先に倒すと共食いが始まるんだったか? 共食いの後は速度が上がっていた気がするから出来れば共食いさせない内に討伐したいところだよ。


 さて、……そろそろ生息域だな。討伐対象に設定されているからツガイヤンマの位置はMAPに表示されているんだけど……、これもしかして草むらの中か? 姿を隠しやすそうって事は向こうも同じだよな。出来れば気付かれない内に先制攻撃を仕掛けたいところだよ。


 草むらの近くに厄介なモンスターがいなければ外から狙い撃つんだけど、ツガイヤンマの討伐中にクィッカーとかビックホーンとかに邪魔されるのが一番面倒くさいからここは一つ勇気を出して草むらに特攻しようか。見つかる前に見つける……か。ふふ、ちょっと楽しくなって来たな。


 MAPの表示が正しければもう見える範囲にツガイヤンマがいるんだけどな。……先に見つかったのなら羽音が聞こえるはずだしまだ聞こえないと言う事は向こうも俺を気付いていないってことだよ……ね?


 まだツガイヤンマにも気付かれていない。……そう思いながら左側へ視線を移すとその視線の先、正面にまさに探しているツガイヤンマがいたのである。しかしクロードはツガイヤンマを見つけたにも関わらず嬉しくは思わなかった。なぜならばツガイヤンマもまたこちらに顔を向けていたからである。


 クロードはいつでも発射出来るよう発射レバーには手をかけていた。双方が的を視認した瞬間にクロードがすぐさま発射レバーを引き下げた。唸りを上げながら弾丸はツガイヤンマ目掛けて飛んで行った。


 ……が、距離がそこまで近くはない事、ツガイヤンマはクロードの攻撃を真正面から見ていた事からツガイヤンマに難なく回避されてしまったのである。弾丸を回避したツガイヤンマは当然のようにこちらへ迫って来たのである。


 こうなれば他のモンスターに見つかる心配などはしていられない。なるべく見つからないよう先程まで通っていた道を基準にツガイヤンマから距離を取ったのである。エリュトロなら追いつかれていたやもしれないが、強化されただけあってルブール改はリロードの間距離を詰められる事なくカシオ平原を駆けた。


 さすがに真正面からの攻撃は回避されるよな。つまり当てるには相応に近寄らせないといけないって事だ。今度は外さない!


 リロード時間を確保して発射準備を整えたクロードはツガイヤンマを引きつけてから発射レバーを引き下げた。狙い通り唸る弾丸はツガイヤンマに直撃し、撃ち落としたのである。ここで一つクロードに誤算があった。


 以前小さい方つまりオスの方を先に攻撃したことで共食いが生じて厄介な目にあったためにメスから狙ったのである。狙い通りに弾丸は飛んで行ったがオスが盾となりメスを守ったのである。つまり、オスが撃ち落とされる事で共食いの条件を満たしたのである。


 読んでくださりありがとうございます。

 ツガイヤンマは速度がある分攻撃を回避したり攻撃から庇ってみせたり多彩な動きを見せますね。そして共食い後はさらに速度が上がります。欠点は体力がそう多くないこと……ですかね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ