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第五十六話 タスクを数こなせ


 レオは軽く言っているがなんともおっかない話である。慌てて引き返したのが正解だったと知ってクロードは胸を撫で下ろしたのであった。レオの話はこれで終わりなのだがクロードには少し気になるところがあった。


「……ところでさっきキングインクのその攻撃は回避しづらいと聞いたんですけど、それってつまり回避は不可能ではないって言うことでもありますよね?」


「そうだな。あれは回避は可能だ。少なくとも二等騎士以上の者は全員キングインクを討伐した経験があるものなのさ。当然私もその経験がある。そしてあの吹き飛ばし攻撃が対処出来なければ討伐するのはかなり難しいだろうな。吹き飛ばし攻撃の対処及び回避は不可能ではない。キングインクが討伐出来るよう精一杯励んでくれたまえ」


 へぇ、二等騎士以上の人は全員キングインクの討伐経験があるのか。……まあ二等騎士以上って言っても教官以外の人を知らないけどね。


 それじゃあ二等騎士昇格のタスクの話が来るまでにキングインクを討伐することを目標にしようか。そのためにもさっき申請したタスクを頑張らないとね。


――

格納庫

――


 さて、格納庫に戻って来たぞ。それじゃあさっそくルピウスを探そうか。……お、いたいた。


「ルピウス、これを頼めるかい?」


「……これは! ルブールの強化書じゃないか。こんな珍しいものよく手に入ったね。タスクの報酬かな?」


「そうだよ。教官がルピウスに頼めば良いって言うから渡したんだけど、出来るか?」


「もちろん! 任せてよ。それじゃあさっそく強化に移行するね。強化に必要な期間は……2日かな。2日の間はルブールが使えなくなるけど良いかい?」


 なるほど、強化書があればすぐに強化出来る訳では無いらしい。今回はルブールなので特に問題無いが、例えばヴァッシュの強化書が手に入ったとして、2日もしくはそれより長い期間使えないとなればタスクの消化にも影響が出るだろう。クロードはそのことを考えながらルブールを強化することを決めたのである。


 さてと、それじゃあ申請したタスクを確認しようかな。お金が心許ないからタスクを数こなさないとね。割とすぐに達成出来そうなものも含めていくつか申請して来たから早速見てみようか。


――

タスク一覧


ガラクタに埋もれたい。

ランク:E

場所:カシオ平原

目的:ガラクタ×8の納品

依頼者:町はずれに住む男


……夜は良い。とても静かだ。

ランク:D

場所:エリーダ高原

目的:月見草×4、宵闇茸×2の納品

依頼者:黒衣を纏う流浪者


この輝きの秘密が知りたい!

ランク:D

場所:エリーダ高原

目的:闇水晶の欠片×2〜4の納品

依頼者:寝不足な研究員


興味深い生態らしい、是非討伐してくれ。

ランク:C

場所:カシオ平原

目的:ツガイヤンマの討伐

依頼者:虫好きな研究員


目には目を牙には牙を

ランク:B

場所:コールバの海

目的:真珠の尖牙×2〜4の納品

依頼者:苛立つ漁師

――


 まあ比較的見たことがあるものが目的に設定されているタスクを選んで来たつもりだけど、ちょっと選択を間違えたかもしれないな。……まあ、どれも一度手に入れたまたは倒したことのあるものばかりだからすぐ達成出来るさ。……多分ね。


 最後のタスク以外見た感じ海戦に派生するようなタスクは無さそうだな。ならヴァッシュは特に消耗していないからタスクをこなしに行っても良いんだが、……ルブールの強化も早く知りたいよね。だったらさっさと休息を取った方が良いな。


――

自室

――


 ……ふぅ、日付が変わったな。毎度の事だけど、寝るのは一瞬だからあんまり寝た気はしないんだよな。……そう言えばベッドで寝ることによって日付が次の日になるんだけど、これってもしかして何にも活動をしていなくても日付だけ進めたりは出来るんだろうか?


 ふとそう思ったクロードはベッドから起き上がって再びベッドに近づいた。すると通常の寝る時と同じウィンドウが表示された。つまり日付を進めることは可能と言う訳である。


 ……なるほど、一応出来ることは出来るんだな。ただ、日付だけ進めても今の俺にはそんなにメリット無いんだよな。ルブールの強化版が手に入るだけだしね。それにこうやって日付を進めた時のデメリットが不透明すぎるからな。……やってみたさはあるけれど今回はやめておこうか。


――

格納庫

――


 さて、カシオ平原とエリーダ高原どっちに行こうかな。ガラクタはもう山ほどあるから実質カシオ平原へ行くのはツガイヤンマを討伐しに行くだけなんだよな。……先に討伐の必要の無いタスクから進めようか。その方が楽だしね。



 先にエリーダ高原へ行くことにしたクロードは颯爽とヴァッシュに乗り込もうとして、途中で止まったのである。


「……どうしたの? エリーダ高原に行くんじゃ無かったのかい?」


「いや、……今ちょっと迷ってるんだよ」


「……何を?」


 読んでくださりありがとうございます。

 設計図のためのお金が足りないという事でクロードは楽に達成出来そうなものを中心にタスクを申請したようです。……最後にクロードは何に迷っているんでしょう?

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