第二十六話 討伐の報酬は?
当たったのは2発だが残った体力を削るにはそれで充分であった。ロックファルコンは光を放ちながら消え去って後にはドロップアイテムが残されていた。
……ふぅ、なんとかなったな。1発で仕留められないのは正直焦ったぜ。見た目が固そうなのは伊達じゃなかったな。もしかすると防御が固い相手だと1発ずつしか撃てないメテオライフルは相性が悪いのかもしれないな。さて、ドロップアイテムを確認しようか。
《石の翼膜を手に入れた》
石の翼膜ね、覚えておこう。もしかするとタスクをこなすのに必要になるかもしれないからね。それじゃあ納品するものを納品してスタラジアに戻るとしますかね。
……そういえばネムリダケの納品には個数に差があるんだよな。薬草の時みたいにスペシャルタスクが発生したりとか……? ふふ、ちょっと期待しちゃうな。
タスクの報酬に期待しながらクロードは表示されたウィンドウに従ってスタラジア帝国へと帰還したのであった。教官室へ向かう前に採取で手に入ったパーツの球や設計図を預けるためにクロードは鍛冶屋へと訪れていた。
――
鍛冶屋
――
鍛冶屋へ入ると丁度休憩中だったらしく新聞を読んでいるピクトがクロードに気づいて顔を上げた。
「おう、お前さんか。タスクの帰りか?」
「あ、そうです。ええと、この設計図を……」
設計図をピクトに預けるために取り出したところでクロードは静止した。今クロードの脳内では今の所持金がいくらだったかを計算しているところである。タスクをいくつかこなして所持金が25500Gになったところまでは覚えている。
そしてその後確か金の設計図と普通の設計図を2つピクトに預けたはずなのでそこで24000G支払っているはずだ。つまり現在のクロードの所持金は1500G。いくらかき集めても何かしら持ちものを売却しない限りは設計図を預ける事は出来ない。何事もなかったように設計図を仕舞うとクロードはパーツの珠を取り出してピクトに預けた。
「パーツの珠だな。……ちなみにさっき出しかけてた設計図は出さなくてもいいのか?」
「……恥ずかしながら所持金が足りませんでしたので。……また明日にでも持って来ます」
真面目なトーンで探るようにピクトが尋ねて来たので恥ずかしさをやや感じながらクロードは正直に答えた。その様子が可笑しかったのだろう。ピクトは大笑いし始めた。
「……悪い悪い笑っちゃいけねぇな。恥ずかしがることはねぇよ。金の設計図を手に入れたんだ。金が無くなっても仕方ないって話よ。別に設計図は無くなったりしないさ。ゆっくり金があれば作っていけばそれで良いのよ。さて、パーツの珠だったな。この3つで全部か?」
「……はい、全部です」
「承った。……ほれ【ブレイドショット】、【ブロンズセンサー】、【アクセルエンジン】じゃ、大事にしろよ」
知ってるのもあったけど、知らないのもあったな。【ブロンズセンサー】か、どんな効果だろう? まあ帰ったら調べればいいか。しかし【ブレイドショット】はありがたいね。ノーマルブレイドにルピウスが着けてくれた奴だろう?
スキルは使ったことがあるけど手に入るのはこれが初めてなんじゃ無いかな。それじゃあ【ブロンズセンサー】の性能は後で格納庫に戻ってから調べるとして、タスク完了の報告をしに教官室に行くとするかな。
クロードはピクトに軽く挨拶をしてから鍛冶屋を出ると格納庫へと向かった。所定の位置に戻して操縦席から降りるとそのままの足で教官室へと向かったのである。
――
教官室
――
扉を開けるといつものようにレオが座っていた。最初に出会った時以来教官室以外でレオを見たことは一度も無いのである。普段は何をしてるのだろうと少しクロードは気になった。それが顔にも出ていたのだろうレオは少し怪訝そうな顔をしていた。
「クロードか、タスクの報告だな。……俺の顔に何かついているか?」
「え? ……あぁ、いや何でもないです。タスクの報告に来ただけですから」
レオのその一言でクロードは顔に出ていたことに気付いた。焦った感じの対応になってしまったと言いながらレオの様子を伺うが、レオはそれほど気にしてはいないようだ。
「そうか。……確かにタスクは3件完了している。規定の最大数の納品に依頼者もとても満足しておられた。これはタスクの報酬だ。受け取るが良い」
《10000Gを手に入れた》
《普通の設計図(陸)を手に入れた》
《普通の設計図(陸)を手に入れた》
《普通の設計図(陸)を手に入れた》
《パーツの珠を手に入れた》
《9000Gを手に入れた》
おぉ、いっぱい貰ったぞ。……一気にタスクの報告をしたらどの報酬がどのタスクのものか分からなくなっちゃったな。普通に考えると2個ずつなんだけどそれだとランクCのタスクの報酬があまりに低いんだよね。パーツの珠と9000Gじゃ割に合わない。だから多分後ろ3つがロックファルコン討伐のタスクの報酬って考えた方が良さそうだな。
……さて、話がさらに続くって言う予想をしているんだけど……、どうかな?
「そして、クロード。君の働きぶりを見て依頼者から更なるタスクが君宛に寄せられている。つまり、スペシャルタスクの発生だな。……受けるか?」
読んでくださりありがとうございます。
クロードの予想通りスペシャルタスクが発生したようです。さて今度はどんなタスクが発生したのでしょうか。




