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第二十五話 いざ! エクスプロージョン!!


 さて、採取は終わったからいよいよロックファルコンの討伐をしに行くんだけどその前にメテオライフルの試運転をしておかないとね。……どうも見る限りだと操作自体はノーマルバレットと同じみたいだけど、それにしてはレバーがかなり頑丈な作りをしてるんだよね。


 クロードの目の前にはメテオライフルを扱うためのコックピットが広がっている。中央には移動のためのハンドルがあって、左上にはスキルを発動するために黒く輝いているスイッチがカバー付きで備え付けてあるまではノーマルバレットと同じである。


 そして肝心の武器パーツを扱うための場所にはやはりノーマルバレット同様に銃口の角度を調整するためのレバーと、発射させるために握りやすそうなグリップで上にボタンが備え付けられているレバーがあったのである。ただノーマルバレットにはあった残り弾数を示してくれるランプの類は見当たらなかった。


 とりあえず撃てば分かるだろうとクロードはレバーを握りしめて上のボタンを押し込んだ。それに連動するかたちでヴァッシュはメテオライフルを構えた。ノーマルバレット同様の操作で発射出来ると確信してクロードは思い切りレバーを引き下げた。


 バァン!


 ノーマルバレットよりも大きな音を轟かせながら発射された弾丸はまっすぐに飛びやがて壁に衝突した。まだ誰にも撃ってこそいないが中々の威力であることは弾丸が飛んで行く様からして伝わって来たのである。


 うーん、すごい威力っぽい弾丸が飛んで行ったな。これはノーマルバレットより強力なのは確実って言って良いかな。次発射しようか。……、……あら?レバーが動かないぞ?


 クロードは次を発射しようとレバーを下げようとしたが、レバーはぴくりとも動かない。この状態はノーマルバレットで6発発射してリロードしている時と酷似している。すなわちメテオライフルは1発撃てばリロードが必要な武器パーツと言うことである。


 なるほど……、1発ごとにリロードが必要なのね。体感で大体10秒くらいリロードがいるのかな? さすがにこの威力が6発撃てるとは思ってなかったけどさ、1発とも思ってなかったよ。


 つまりこの武器パーツはヒットアンドアウェイで戦っていく感じかな。1発しか無いなら空いているスロットに【ラピッドキャノン】を入れてもそんなに強くはないな。


 それじゃあ通常の射撃は大体分かったから次はスキルの方だな。【エクスプロージョン】は説明によれば拡散弾みたいだけど、どんな感じなんだろう。そもそも1発しか撃てないのに拡散弾なんて撃てるのか? まあデフォルトで装着されているスキルが使えないなんてことはさすがに無いと信じたいけど……。


 クロードは期待と不安の両方を感じながらスイッチのカバーを外し黒く輝くそのスイッチを押し込んだ。そもそも通常の銃撃と拡散する銃撃は違うものである。もちろん通常の銃撃が拡散する銃撃であるものも存在はするがメテオライフルはそれには該当しない。


 そしてスキルによって拡散する銃撃になる場合、スキルの効果に従って発射される銃撃が変化するのである。従ってスキルは問題なく発動するのだ。


 そしてスキルの発動のタイミングはE・L・Kのリロード状態ではなくスイッチが押し込まれたタイミングに依存する。メテオライフルの長めの銃口が赤いオーラを纏い、その2秒程後に凄まじい炸裂音と共にエクスプロージョンが発動したのである。放たれた弾丸は円を描くように10発に広がっていった。


 おぉー、すっごい音だな。1発しか撃てないはずだが10発くらいに広がっていったぞ? まあスキルと普通の射撃は違うってことかな? 音からするとかなりの威力が期待出来そうなんだが、それは多分全部当てた場合だよな。たしか拡散する300%の銃撃だっけ?


 となると1発当たり30%という計算になる。単純計算で4発以上は当てないと通常の射撃よりもダメージの期待値が上回らないことになる。従って確実に当てられる保証がある場合や通常の射撃が当たりにくいような素早い敵を相手にする時以外はあまり使えない。クロードはエクスプロージョンの性能にそう結論付けたのだ。


 大体の試運転を終えたクロードはMAPの情報を頼りにロックファルコンの姿を探した。以前とほぼ同じ位置に休憩中のロックファルコンが止まっているのが見えた。クロードは木の影に隠れながら正確に狙いをすましレバーを引き下げた。


 バァン!


 綺麗な弾道で発射された弾丸は見事にロックファルコンの翼を撃ち抜いた。クロードは見事にロックファルコンに射撃を命中させたことを喜んだがすぐに我に帰った。ロックファルコンに確かに射撃は当たったはずであるが消え去ってはいない。


 つまりまだ体力が残っているという訳である。メテオライフルのリロードは10秒、ロックファルコンが体勢を立て直し逃げるのには充分すぎる時間である。


 そしてそのリロード時間をただ棒立ちで過ごす程クロードは諦めが早くは無い。我に帰ってから次の瞬間にはすでにスイッチのカバーを外していた。まさに今ロックファルコンが飛び立とうとしているその時凄まじい炸裂音が辺りに響いた。


 読んでくださりありがとうございます。

 エクスプロージョンは拡散するためこのように逃げようとしているモンスターなど当たりにくい敵に対して効果的です。そしてその真価はまだ発揮されておりません。

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