表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/150

第十六話 ノーマルバレットの仕様


「そうだね、一旦呼び出してもらわないと作業出来ないからね」


 クロードはステータス一覧から搭乗E・L・Kをブランシアからルブールへと変更した。これがルピウスの言う呼び出しという工程に違いない。先程までブランシアが置かれていた場所に今度はルブールが置かれていた。武器パーツを装備していないそれは大広間で見たままの姿であり、正直今でもこれが満足に動くとはクロードには思えないのである。


「本当にルブールだな。大広間で見たまんまだよ」


「そうだね、さっきメンテナンスをした限りでは問題無く稼働したよ。タスクをするのにこれに乗るのかい?」


 ルピウスは既にある程度のメンテナンスを済ませているようだ。ルピウスのその言葉が何とも頼もしいものにクロードには思われたのであった。


「……そのつもりだ。ルピウス、ノーマルバレットを装備させてくれないか?」


「任せて! ……うん、これで変更出来たよ」


 クロードの目の前にはノーマルバレットを装備したルブールが置かれていた。旧型機とはいえルブールも立派なE・L・Kである。ノーマルバレットを装備したその姿は壮観で、先程まで動くのかすら不安に思っていたクロードの思いを一瞬で拭ってみせた。勢いよくルブールに乗り込んだクロードはその足でカシオ平原へと向かったのである。


――

カシオ平原

――


 さてと、カシオ平原に着いたわけだが、これがノーマルバレットを装備した時のコックピットか。当たり前だけど全然違うな。


 コックピットには銃口の角度を調整するためのレバーと発射させるためのレバーが並び、そして残り弾数を示してくれる小さなランプが6つ六角形の形で表示されていた。発射させるためのレバーのグリップ部分にボタンが備えつけてあり、そのボタンを押すことでルブールが発射の姿勢を取ると言った具合である。


 イメージだとトリガーとかレバーを動かしている間弾が尽きない限りは連射出来るのかと思っていたんだけど、このノーマルバレットはどうやら単発っぽいな。いちいちレバーを操作しないと撃てないや。となるとしっかり狙って撃たないともったいないね。


 大体の操作をコックピットで把握したクロードは試しに辺りの壁に向かって何発か撃ってみたのである。その結果撃ちきった状態から10秒経過すれば自動でリロードされることと、発射してから次に撃つまでに何も出来ない時間が流れることが分かったのであった。


 ……連射出来ないのは良いにしてもこのラグがどうにかならないと戦闘には使いづらいよな。銃っていう武器の性能上近距離での戦闘は向いてないんだがこのラグの隙をつかれて距離を詰められると正直勝ち目が無くなるんだよね。機体の速度が上がれば幾分マシになるのかねぇ?


 ……まあ良いか、とりあえず採取アイテムから先に済ませてしまおうかね。まずはグリーンハーブからかな。足りないのは1個だけだしさっさと採取してしまおう。確かこの採取ポイントから出るんだったよな?


《グリーンハーブ×1を手に入れた》


 お、合ってた。採取1回で終わるなんて幸先良いね。この調子で鉱物の採取ポイントでもすぐに鉄が採取出来ると良いんだが……。前回結構採取ポイント巡って出なかったからね。多分確率は結構低めに設定されてるんだろうな。まあ気長に採取するとしますか。


《ガラクタ×1を手に入れた》


 違う、次。


《銅の宝箱を手に入れた》


 嬉しいけど違う、次。


《ガラクタ×3を手に入れた》


 おぉ! 3個手に入ったか。……でも違うね、次。


《銅×1を手に入れた》


 違う、これじゃない。欲しいのは鉄。


《ガラクタ×2を手に入れた》


 ……ガラクタ多くない? 次。


《ガラクタ×1を手に入れた》


 ……。


《鉄×1を手に入れた》


 ……ふぅ、やっとか。7回目? 結構かかったもんだな。あんまり鉄が必要なタスクは申請しないようにしようか。さすがに何度もこれだけを目当てに採取ポイントを巡るのは疲れるや。ま、宝箱が手に入ったから良しとしておこうかな。それじゃあ早速開けましょう。


《銅の宝箱を開けた 金の設計図(陸)、陸のパーツの珠を手に入れた》


 おぉ⁈ 金の設計図じゃん。……銅の宝箱からでも出るもんなんだねぇ。これはあれかな? 鉄が出る確率が下振れした分のご褒美的な感じ? いやあ嬉しいね。普通の設計図からの武器との違いが知りたかったんだよな。どう言う武器パーツが手に入るんだろう。俄然楽しみになって来たや。早く子豚のあばら骨を手に入れて帰還しよ。


 そのためにも討伐の仕方に早く慣れないとね。後ろから気づかれないように討伐する……だっけ? 何発撃ち込めば討伐出来るのかは分からないけど、気づかれにくくするために隠れるための場所とかも確保しておかないといけないね。……お、スロウピグレット発見。


 クロードはスロウピグレットを見つけると後ろの木に回り込むとノーマルバレットを構えた。銃口の角度を水平からやや下向きに調整してレバーに手をかけてボタンを押し込んだ。


 バン! バン! バン! バン!


 4発スロウピグレットに撃ち込んだところスロウピグレットから光が放たれて消えた。どうやら討伐出来たようである。討伐自体は別に難しくも何ともない。問題はドロップアイテムがどうであるか、である。ドロップアイテムを示す光に近づいてウィンドウの表示をクロードは緊張の面持ちで覗き込んだ。


《子豚のあばら骨を手に入れた》


 読んでくださりありがとうございます。

 宝箱から金の設計図が出てきました。これでどんな武器パーツが手に入るんでしょうか? 楽しみですね。ノーマルバレットはちょっと使いづらそうですね。その辺のモンスター相手ならまだしもアンドロと戦った時などのE・L・K同士の戦闘だとこのままでは正直苦しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ