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第十二話 スペシャルタスクをやってみよう


「スペシャルタスク? ……俺宛にですか?」


「そうだ。……受けるか?」


 スペシャルタスクって言われてもな。俺の働きぶりを見てってことは薬草を5個納品したからか? この場合スペシャルの意味合いが気になるところだな。


 パッと浮かぶのは難易度が特別スペシャルな場合と、報酬が特別スペシャルな場合だな。内容を見てから考えたいところだが見たらやらなくちゃダメな気がするぞ。後者であることを願いたい……。


「……受けます!」


「そうか、それではこのスペシャルタスクの申請を受けよう。タスク一覧を確認し、完了出来たならば報告してくれ。それでは健闘を祈る」


 こうして送り出されたクロードは格納庫に帰りながらその道中でタスク一覧を眺めていた。


――

タスク一覧


薬の材料を集めてください。

ランク:D

場所:カシオ平原

目的:ジミキノコ×4、立派なツノ×2の納品

依頼者:小さな薬局の店主

――


 このジミキノコは手持ちにあるから良いとして、立派なツノってのはどうやったら入手出来るんだ? カシオ平原の奥底まで行ったわけじゃあないがそれなりの採取ポイントは網羅したはずなんだがな。見たことが無いや。……ルピウスに聞いてみるか。


――

格納庫

――


 格納庫に戻ったクロードはルピウスの姿を探した。ルピウスはすぐに見つかった。先程まで搭乗していたブランシアのメンテナンスをしていたようだ。作業中のルピウスに近寄ると足音で気づいたらしくルピウスがこちらの方に顔を向けた。


「タスク完了の報告に行っていたんだよね。何かあったかい?」


「報告自体は無事に終わったんだが、スペシャルタスク? が発生したみたいでさ」


 スペシャルタスクと聞いた瞬間ルピウスは少し驚いた顔を浮かべた。どうやらスペシャルタスクの発生というのは相応に珍しいことのようである。


「へぇ、それは良かったじゃないか」


「良かったのか? それは例えば報酬が豪華……とか?」


「もちろんそういう事だよ。普段のタスクじゃ到底貰えないようなものが貰えるはずだね。それでタスクの目的はなんだい?」


 ルピウスはタスクの内容が気になるようだ。手にしていた工具を床に置くとさらにクロードに近づいてきたのである。


「……ジミキノコ×4、立派なツノ×2の納品って書いてある」


「立派なツノか……。それならカシオ平原の結構奥まで行かないとダメだね。それじゃあランクもEじゃなくてDなんじゃない?」


 ルピウスにはタスクに書かれている目的しか言っていないにも関わらず、ルピウスはタスクのランクを当ててみせた。それだけ立派なツノと言うアイテムが珍しいということなのだろうか。


「よく分かったな。それでその立派なツノはどうやったら手に入る?」


「手に入れるのは別に難しくは無いよ。でも採取ポイントからは手に入らないね。ビックホーンって名前のモンスターがドロップするんだ。そいつに遭うにはカシオ平原の結構奥まで行かないといけないし、このモンスターは警戒心が強いからあんまり遭遇出来ないかもしれない」


 ……モンスターがドロップするのか。採取ポイントを中心に探索していたから無視してたんだけどそう言えば草食獣みたいなのがちらほらいたような気がするな。多分あれがモンスターなんだろう。


 まあ確かにモンスターを討伐した時と採取ポイントで採取出来るアイテムが一緒な訳は無いよな。……ただなぁ、見かけたことのあるモンスターには立派なツノなんて無かったんだよな。カシオ平原の相当奥まで行く覚悟をしないとダメだろうな。


「見た感じ消耗は無さそうだからこのままタスクを遂行しにカシオ平原に行っても良いんだけど、もう夜になるし、明日また朝からカシオ平原に行こうよ」


「……夜になると出現モンスターが変わったりするのか?」


「それはもちろん。ビックホーンは夜にも出現報告があるらしいだけどあんまり多くは聞かないし、今日は一旦寝た方が良さそうだね」


 なるほど、夜だとモンスターの出現率が変わったりするのか。なら採取出来るアイテムも変わったりしそうだな。まあルピウスはしきりに寝ることを勧めてくるし、ビックホーンとか言うモンスターの出現率も低いみたいだし今日はとにかく寝るとしますかね。


――

カシオ平原

――


 しっかり睡眠を取り、コンディションを万全に整えたクロードはカシオ平原へ訪れていた。目的はもちろんビックホーンを討伐し、立派なツノを手に入れることである。


「さて、……どれくらい奥に行けばビックホーンに遭遇出来るんだい?」


「そうだな……。橋を3つ越えたくらいなら遭遇出来るんじゃないかな」


 クロードがカシオ平原で採取ポイントを巡っていた時には3個目の橋を渡らない範囲で採取を行っていた。すなわちビックホーンに遭うためにはそのさらに奥に行かねばならないのである。


「そのビックホーンってのはさ。……強いの?」


「……まあ草食獣ではあるから危険度はそんなに高くないけど、その辺の草食獣よりは強いよ」


 なるほど、ビックホーンは草食獣なんだな。草食獣でツノが大きい……。となると鹿みたいな奴をイメージしたら良いのかな。危険度があるってことは攻撃を貰う可能性があるって事だ。さすがにまだ操作もろくにしてない武器で挑むのは無茶だろうな。


 読んでくださりありがとうございます。

 騎士団は近隣の生態調査も行っています。なのでタスクの中にはモンスターを討伐するものやそのドロップアイテムを求めるものがあります。

 さて今回は立派なツノが必要なんですがビックホーンというモンスターのドロップアイテムのようです。ビックホーン……、一体どんなモンスターなんでしょうか?

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