切腹!
(……今回、残酷シーンがあります。ご注意ください……)
了承はもらいましたが、問題は、リューサ様も心配する通り、うまく切腹できるかどうか。
か弱い女の子が、自分で自分のお腹を切るんですよ。普通は、そんなこと無理ですよね。
だから、ナオを極限まで追い込まなければ……。
その晩は、三人は牢屋の中で過ごしてもらいます。ナオと他の二人は牢を分けますが、隣同士で十分会話は可能。おそらく、ナオは二人から一晩中非難され続けることになるでしょう。
今でも十分追い詰められていますが、更にの追い打ち…。牢を分けたのは、喧嘩にならないようにする為。切腹前に傷つけられちゃ、困りますからね。
夜の間の三人の会話には関知しないことにします。非難されるナオも、可哀想ですからね。詳細なんて聞きたくないですよ。
切腹の作法については、経験者のカリさんに先生役として、シッカリ教え込んでもらいました。
カリさん、かなり困惑してましたけどね。そりゃそうですよね…。痛くてグロくて思い出したくもないでしょうよ。あんなのは。
綿密に打ち合わせし、リハーサルもして、臨む本番は明日。
さて、翌日。いよいよ実行です。
三人は既に死ぬ覚悟を決めています。逃げ出すのは不可能ですし、外へ出られたとしても河童に食べられてしまうだけというのも理解しています。ですから、もう、手足を拘束していません。
屠殺場内に居るのは、この三人と私、それからカリさん。さらに、カリさんの部下さんが三人。カリさんの部下さんは前と同じで撮影担当です。
カメラが三台、私の方を向きました。私の御挨拶からです。
「スデ『ミク』、ノウジョクボ『リューサ』・・・・・」
…あ、これじゃあ、意味わかりませんよね。翻訳します。
(リューサ牧場の美玖です。これからニンゲンの屠殺を行いますが、今回は少し変わった趣向となります。人間の切腹をお見せします。
切腹するのは、ここに控えていますニンゲンの女の子、ナオです。
彼女はひょんなことから牧場での極秘事項『ニンゲンは食材』ということを知ってしまいました。それを他のニンゲンにも知られては、大変なことになります。ですが、彼女は仲間に話してしまったのです。
その話を聞いてしまったのが、彼女の後ろにいる二人。中でも一人は繁殖母体となるはずだった子ですが、知られた以上、生かしてはおけません。
本来死ななくても良い子まで巻き添えにしてしまったナオ。二人を巻き添えにした責任を取り、切腹してもらうことになりました。
その代わりに、見事に切腹できましたなら、後の二人は苦しませずに屠殺してあげるという約束をしています。
はて、さて、どうなりますか…)
ここで三台のカメラは、それぞれ割り当てられたニンゲンの方に向けられます。切腹するナオだけでなく、それを見守る二人の表情も撮影するのです。
正座しているナオは、カメラに向かって丁寧にお辞儀します。
「ナオと申します。これから切腹し、私の体を鬼の皆様に捧げます。ですので、どうか後の二人は苦しませずに送って頂きますよう、お願い致します」
ナオの言葉は、私が妖語に同時通訳しています。
立ち上がったナオ。着物を脱ぎます。既に首輪は外してありますので、完全な裸体となりました。
色白で引き締まっていて、膨らむべきところはシッカリ膨らんで、とっても美味しそう。…あ、いや、失礼。女性らしく素敵で整った体型・肉体です。
ナオの裸体は、アップで部分ごとにしっかり撮影されてゆきます。切腹の後は食肉として商品となるのです。綺麗な(…鬼にとっては美味しそうな…)肉体の生きている内の画像をキチンと残すのは、宣伝の為にも、重要でしょう。
正座したナオの前に、カリさんが柄を外して刀身だけにした短刀を置きました。
本来の切腹ですと、まずはお腹を横一文字に切ります。これだけでもOKですが、さらに上から下へと切って十文字。前にイマさんカリさんがやったのは、これでしたね。
だけどですね。ナオは、この後、食用のお肉にされるわけです。ですので、お腹を十文字に切っちゃうのは不都合なんですね。傷物扱いになってしまいますから…。
この為、変則的になりますけど、縦の一文字にして内臓を取り出すという切り方をしてもらいます。いや、これも十分に痛いですよ。
短刀を持ったナオ。白いお腹をさすり、切っ先を当てます。手が震えてる…。
そりゃそうですよね。自分で自分のお腹を切るんですよ。こんな可憐な女の子が。
ナオはお腹の上部に短刀の切っ先を当てて、両手でそれをしっかり握り……。
ズブッと刺し込みました!
「グウウッ、ぐああああああ~!」
……で、この後はチョット、グロ過ぎますので、大まかに……。
ナオは見事に縦一文字にお腹を裂き、手を突っ込んで腸を出します。踏ん張って強く握って引き出しましたので、嘔吐しちゃうしウンチも漏らしちゃいましたが、仕方ありませんよね。
一切動きを止めずに腸を全て出してしまい、終わりかと思ったら、また手を突っ込み、なんと肝臓までも! だけど、そんなに出すと出血も酷くなり、朦朧状態…。
そこで両手を前に着いて、首を差し出すポーズ。介錯の要求をしたのでした。
本来なら介錯は屠殺担当の私がすべきですが、私にはそんな技量はありません。一太刀で首を落としてあげないといけないのですから…。失敗したら、苦しめることになってしまいます。
ですので、介錯はカリさんにお願いしています。
カリさん、ナオの横に立ち、刀をスーッと抜きました。
ナオも、それを横目で見ていたのでしょう。
「あ、あとの…二人のこと……。よ、よろしく…お願い…致し…ます……」
これがナオの最後の言葉。
カリさんの刀が大きく振りかぶられ、ビュッと振り下ろされる。
ナオの首は、上からザクッと綺麗に切断!
切り離された頭は、前に広げられている自らの内臓の中にベチャッと落下。
首を無くした胴体は大きく痙攣し、横へ倒れて血を噴き出します。
やがて痙攣も弱くなり、出血の勢いもなくなり……。全く動かなくなりました。
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