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8話 食事

 起きたばかりで何も食べていない僕はサーファリアルを探索するよりとりあえず、腹を満たしたいと思った。


 僕は迷わずいつもの店、通称エルシー行きつけのお店へと足を進めていた。


 あそこは本当に美味いので僕は早足でいつもの店に向かった。



 店に到着。


 店の前で入らず立ち止まりふと考える。


 そういえば、この店の名前は何なんだろうか?


 何気なくエルシー行きつけの店という名前でこの店を覚えていたが正式名称を知りたいし、この覚え方は長い。


 僕は中に入る。


「いらっしゃい。 あら、また来ちゃったの? 」


 いつものように愛想がよくいつ見ても元気で笑顔が絶えない。人柄の良さが伺える。


「はい。この店の料理は美味しすぎるんでまた来てしまいました」


 自分では思ったことをそのまま言ってみたが、それが嬉しかったのかニコリとこの店のオーナーが笑う。


「嬉しいこと言ってくれるじゃない! 」


「そういえば気になったんですが、この店の

名前は何というんですか? 」


 忘れないうちに慌てて聞く。


「ここはね、レストラン・ナリヤなの」


 この店はレストラン・ナリヤというらしい。僕の予想だが、この店のオーナーこそがきっとナリヤなのだろう。


「ヘェ〜、初めて知りました。おばさんがナリヤさんですか? 」


「そうよ。元王宮騎士団の一員よ! 」


 またしても爆弾をさらっと発言する。


 しかし、元王宮騎士団員というなら何となく察しがつく。それも、体格的なはなしになるがナリヤさんはガタイがいい。女性がこれほどのガタイになるのは相当の鍛錬をしたはずだからだ。


 それにしても、僕は知らなかった。あんなに美味しい料理を作る人が元王宮騎士団なんて。


「え〜っ、すごいじゃないですか。もしかして、団長のナバル・ガリアスさんを知ってますか? 」


 そこで、初めて会ったナバル・ガリアスさんについて話してみる。


「知ってるも何も、私の上司よ! 」


  するとどうだろう、ナバルさんが上司だというではないか。


 僕は、話のキャチボールを止めないようナバルさんについて話を聞く。


「そうだったんですか。やっぱ、ナバルさんは強かったですか? 」


「強いどころじゃないわよ!今でも、ナバルに勝てる剣士は見たことがないわよ! 」


「ちなみに、どれくらいの強さなんですか? 」


「ナバルは剣の動きが見えないくらい早いの。それに、ただ早い訳じゃないの、正確かつ確実に仕留めるの」


 ナバルさんがそんな凄い人だったなんて。


 僕は初めにとんでもない人と会話をできたことに嬉しくなる。


「桁違いですね」


「まぁ、ナバルの話はこれぐらいにして何を食べるのか、決めてね」


「わかりました。じゃあ、オススメで! 」


「そうね、あっさり系、それともガッツリ系? 」


「なら、ガッツリ系で! 」


「あいよ〜。ちょっと待っててね! 」



 待つこと20分後。


「お待ちどうさま。牛のステーキセットよ! 」


 牛のステーキセット。

 現世では当たり前の食事となっているが桁違いに大きなステーキに僕は驚いていた。


 熱々の鉄板からはみ出たそれはレア状態だが、鉄板でミディアムへと変化していく。


 食事が芸術的だと思ったのは初めてだった。


「これまた、美味そうですね〜! 」


「美味いわよ」


「では、いただきます! 」


「ん〜、肉汁と歯応えがなんとも言えないハーモニーを奏でている」


「ジャガイモもしっかり味がつけられているわよ」


「本当だ。すごい、ふかふかで味も丁度良い。やっぱ、この店は美味しいですね」


「嬉しいわね」


 牛のステーキセットを食べ終えた。


 僕はお腹に手を当て、満腹と見せる。


「ふぅ、お腹いっぱい。ちなみにお会計は、いくらですか? 」


「大銀貨1枚ね」


 食事にしては少し割高な気がするが、それを打ち消す満足度を味わえたので安いと感じるほどだ。


 僕は大銀貨一枚を手渡し、店を後にする。


「では、街を散策して来ます」


 これで、所持金は大銀貨12枚銀貨2枚。


 そろそろお金を稼がないとなと感じつつ次の行き先を考える。


 さて、次はどこへ行こうか?

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