39話 遺跡調査
遺跡調査、当日に向け僕達は各々必要な武器や物資などを買い集めている最中だ。
主に僕はポーションなど、物資を担当している。
エルシーは「弾丸を大量に買ってくる」と楽しげな雰囲気で武器屋に行った。
ルナもエルシーと一緒に自分の剣を予備で武器屋に買いに行った。
ディーとクレアは2日後の作戦を宿屋で立てている。
必要な物が揃い宿屋に戻ると外はもう真っ暗で星空が綺麗に見えている。
部屋に入り大きな疲労感を出すと他の4人は真面目に作戦を立てていた。
「ふぅわーー。疲れたよー」
ここで、僕はようやく気づく。僕を除く、皆んなはかなりやる気に満ちている。この温度差は一体何だ。
疲れていてそんなことはどうでもいいがサーフェリアル中の店を周り大量の物資を手に入れることができた。
僕はその物資を思考のスキルの収納にしまっているため手ぶらなのである。
この手に持ってこないシステムのお陰で僕達の部屋は広く使うことが出来ている。
ただでさえエルシーの弾丸が沢山、箱に積まれている光景を見れば僕の物資なんてものを入れれば床が見えなくなるレベルだ。
余談はさておき、僕は疲れすぎたので一旦、ふかふかの白いシーツがひかれたベッドで眠りについた。
あっという間だった。
昨日の疲れはあったものの寝過ぎたせいで体力は完全回復。
ベッドから起き上がり背伸びをすれば、僕を除いたメンバーは明日に向けて武器などを手入れしている。
いよいよ明日が遺跡調査当日。
僕も含めた作戦会議が開かれた。
内容は僕とルナが敵を倒す前衛を担当。エルシーは後方から援護射撃。ディーとクレアは支援魔法などで援護。
これが僕達の手堅い作戦だ。
今回はこの陣形の中にキャロが入っていない。
そう、キャロには留守番をしてもらうことに話し合いでなった。
この陣形をなるべく崩さず、遺跡を攻略することを明日の目標にした。
時間は流れ、遺跡調査当日。
集会所の外で待ち合わせているのでそこに行くと王宮騎士団をはじめ、名の知れた上級冒険者ばかり集まっている。
中には、勇者級ともいわれている伝説の冒険者が何人もいた。
よく、集会所で勇者級冒険者の顔写真が飾られていたからすぐに分かった。
「大体揃ったところで、これより遺跡調査の主な作戦を伝える」
かなりの音量で喋っているのはこの前、僕達に加勢を促した男。
王宮騎士団の作戦は僕達のものとは違い、前陣に王宮騎士団の中でも特に実力のあるSクラスと勇者級冒険者が行き、中陣に上級冒険者と王宮騎士団のA、B、Cクラス、後陣は僕達という編成で挑むそうだ。
なぜ、僕達が後陣になったのか。
はっきり言って僕達はまだ、冒険者としては初級中の初級者。
ただ、スカイドラゴンを討伐した実績を考慮して後陣ならば大丈夫だろうという勇者級冒険者の意見から作られたものだと後から知らされた。
遺跡へ向かうため、王宮騎士団の幹部である一人の女性の転移魔法によって一瞬で目的地に到着し、陣形を整え、出発の準備をする。
エルシーの弾丸は僕が昨日の段階から思考のスキルで収納していたので目的地に着いてから必要分だけ出した。後陣だから、あまり戦う機会は無いとは思うが念のため。
そして、一番重要なこの調査に参加している人数だが、どこかの国との戦争レベル。もしくは、魔王軍との本格的な争いと変わらないレベルだ。
王宮騎士団A、B、Cクラスを合わせて300人。王宮騎士団Sクラスが20人。勇者級冒険者が7人。上級冒険者が20人。
そして、僕達の5人の合計352人。
これだけの人数を必要とするのだからやはりこの遺跡の立地は今後の展開を有利に運ぶものなのだろう。
魔王軍がいる場所はこの遺跡を拠点とするのが丁度良い立地だと地理的に分かる。
だが、急すぎる展開が僕の中でいやな空気を漂わせていた。




