街の名前は「グスタ」
街の名前は「グスタ」グスタ男爵が治める古い小さな街だ。城壁に囲まれてはいるが一部は風化して崩れている。
街の中心部は栄えているが、街の半分はスラム化している。スラムの奥には軍も手が出せず、強姦、強盗、殺人はどれだけ起こっているか把握もできない。
街の特色は街の規模に対して冒険者が多い事。
これは街の側に湿原と草原がある事と、スラムが大きいためだ。スラム関係の仕事が多いうえ、スラム出身の冒険者も多数いる。
これがこの街についてだ。
マリアン達からもスラムには近づくなと言われる。
ちなみに狼討伐を冒険者組合に依頼したのもグスタ男爵であり、あの村の領主は騎士爵で名前は知らない。3つの村の領主らしいが話題にあがらないため、マリアン達も誰だっけ?となっていた。
さて、金を稼がなければならない。
マリアン達がしていた冒険者だが、メリットとデメリットがある。メリットは身分証明を貰える、仕事が貰える、入国税・入場税が免除される場合が多い。
デメリットは報酬から1割が引かれる、緊急召集や幹部命令は拒否できない、さらに場合によっては強制買い取りがある事。
多くの人が冒険者になるため、冒険者組合は大組織だ。所属すれば恩恵もあるだろう。
だが、デメリットの緊急召集と幹部命令が嫌だった。そして手に入れた珍しい物を取り上げられるのも耐えられない。
もう1つは賞金稼ぎ。軍や政務庁に貼り出される討伐依頼状。これは誰でも引き受けられる。
討伐対象は魔物や獣、山賊や逃亡者と多岐に渡る。
魔物や獣の死体をそのまま引き渡す必要があり、その価格は通常より弱冠安いが、別途に成功報酬があるから仕方がない。
こちらをメインにやっていく。
討伐依頼状の内容は様々だ。
街から近い草原の魔物討伐を狙う。
貼り出されている紙を取るだけだ。
成功した人だけが報酬を貰える。
草原と街を往復する事を4日。
レベルも上がったし本多忠純も回復した。
さらに10日も経つと街ではオルファン達が話題になっていた。
討伐で通常考えられないような数の魔物を狩っていて、その姿は多くの人に見られていた。
さらに成功報酬として金貨を貰う姿も見られている。この街での成功者扱いをされているわけだ。
そして万見仙千代。女と見まごうばかりの美少年。さらに礼儀正しく品があり、色気もある。その上強い。女性ファンが凄い事になっています。
本多忠純。髭面の豪傑。短気で粗暴だが、スラムではそんなの当たり前。夜になるとスラムに行っているようです。冒険者に慣れている街の人にも警戒されています。
稲津重政と玄広恵探は2人の影に隠れてしまっている。仕方ないかなぁ。
ついでに俺、オルファン。この街での高ランク女戦士3人を引き連れた成功者扱いだ。3人が「ご主人様」と呼ぶため嫉妬の対象にされています。
最近は雇って欲しいという売り込みにウンザリ中です。
レベルも上がり、ステータスを見ていた時に気付いた。称号に効果があるのだ。
名前:オルファン
称号:迷い人
レベル:12
状態:記憶消去
スキル:ガチャ(ユニーク)
???
???
???
加護:
迷い人
効果:異世界からの迷い人。可能性に溢れている。
スキル経験に0.1ポイントの補正が入る。
称号って大事かも。
現在の財産。金貨16枚。銀貨320枚。銅貨43枚。
銅貨換算で192043枚。
もちろん侍4人にも銀貨を数十枚渡してある。
かなり余裕が出ている。
このままなら生活できるかも。