やり直しの1日
正直に話そう。誤魔化しはきかない。
「ソノセイレイハ『時の精霊』ダロウ。ヒトガトキヲワタルナドアリエヌガ。」
取り敢えずは命の危機はないようです。
今回は精霊の力の暴走ではないかというのが狼オルファンの推測だ。そして話の内容も信じてもらえた。
「ワレノナヲウケテ、ドラゴンゾンビテイドニハカツカ。ヨカロウ、ワレノナヲアタエテヤロウ。」
再びオルファンの名前を貰えました。すでに愛着もあるしね。他にも武具や硬貨もある。
剣を手に取る。意識が覚えている。魂が覚えている。何度振ったか。何度マメを潰したか。
数回の素振りをした後に剣舞を舞う。
「ホウ。」
狼のオルファンが見ている。
身体と剣が重いができた。
「剣スキル1を習得しました。」
「スキルを購入する事なく、努力により習得したため条件を達成しました。???の解放。
スキル『大器晩成』を習得しました。」
漸く取り戻したという感じか。
その後も槍などを振るう。
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名前:オルファン
称号:迷い人
レベル:1
状態:記憶消去
時間遡逆
スキル:ガチャ(ユニーク)
大器晩成
電脳 (ユニーク)
???
剣 レベル1
槍 レベル1
棍棒 レベル1
長柄 レベル1
投擲 レベル1
体術 レベル1
加護:
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やっとだ。やっとここまで取り戻した。
狼オルファンに挑んだ者達の装備品を貰う。
金属製の防具の中から胸当てと籠手、すね当てを装備する。今の体力ではそれ以外を装備すると戦闘が続かない。武器は剣と槍、大刀と棍棒にした。あまり錆び付いていない質の良い物だ。売っても間違いなく良い値段が付く。
それ以外まで持っていたら重量で戦闘にならない。
硬貨は銀貨、銅貨は錆びている。沢山の硬貨の中からくすんだ金貨を2枚発見した。これが当座の生活費となる。
狼オルファンと別れて森を出る。ガチャでは万見仙千代が出てきた。懐かしい。会いたい。だが、失いたくない。ならば覚醒をさせてから具現化させるべきだ。覚悟を決める。礫に使う石をいくつか拾う。
もう少し進んだ所でファングラビットに襲われたんだった。時間が少し違うせいか遭遇場所も少し違ったが、無事にファングラビットを倒してレベルが3になった。夜には魔物に襲われるはずだ。今のうちにレベルを上げておく必要がある。
身体は重いし魔法は使えない。魔力が少なすぎる。でも覚えたスキルは取り戻しつつある。いかに自分が弱いのかを思い知らされる。今、万見仙千代を具現化しても身体能力だけでも完敗だ。侍達とオルファンのスタートラインが違う。オルファンは現代社会に生きるただのおっさんだったのだから。
魔物を狩りながら夜を迎え、そのままマッドドッグの群れとの戦闘になる。敵の動きが見える利点は大きい。難なく倒せる。夜明け前には死体の処理も終わらせて仮眠も取れた。さすがに皮を剥いだり、肉の処理などは出来ない。そんな技術はない。爪と牙だけは集めたが。
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名前:オルファン
称号:迷い人
レベル:14
状態:記憶消去
時間遡逆
スキル:ガチャ(ユニーク)
大器晩成
電脳 (ユニーク)
???
剣 レベル3
槍 レベル3
棍棒 レベル3
長柄 レベル3
投擲 レベル3
体術 レベル1
火魔法 レベル1
加護:
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ようやくだ。魔法が使えた。たが、ファイヤーアロー1発で魔力が大幅に減るのがわかる。ファイヤーアロー3発くらいが今の限界か。
そしてガチャ。前回は本多忠純を引いた。だが万見仙千代を具現化しなかった影響だろう。引いたのは別の人。C「田尻但馬」。すでに前回とは違うという事か。
ここから街道沿いに行くと黒狼と戦闘中の冒険者達に遭遇するはず。その中にマリアン、ルーナ、ジェシカがいる以上見捨てるという事はできない。さらには村も襲われるのだ。街道沿いの平原で何とかしたい。