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雨降って地固まる

サーザン王国に現れた迷い人は「超人」の異名を与えられて、超人ポールとして各国に御披露目された。近隣のパワーバランスが塗り替えられるかと思われたが、それ以上のインパクトを残したのがオルファンだった。「聖者」「魔導王」「英雄王」それらの名前で呼ばれ、各国の将軍が友好を持とうとする。大勢の兵士達を纏めて癒したり、空を覆いつくすファイヤーアローは衝撃的だったようだ。

煩わしかったのとコスタ連邦の動きが気になったため、帰国を理由にさっさと逃げ出した。


帰国して早々に侍達を集めてオルファンが宣言する。「遷都しよう。」

今の王都は商業都市の方が栄えている。交通の要衝にあるわけでもない。昔から王都だった場所にあるだけだ。

「費用は?」

白金貨が入った袋をいくつも見せる。

「国の大規模事業を行って国を活性化させる。遷都に併せて街道の整備や用水・治水工事もする。国を作り替えるぞ。」


場所の選定や事業案は皆に任せる。

あとは外交だ。味方を増やしていく作業が必要となる。リシリュー公国、ガルガ公国といった潜在的な敵もいる。コスタ連邦という敵もいる。これ以上は敵を増やしたくない。友好国を増やしていこう。


それとは別にオルファンを悩ませる事態が発生。

サーザン王国で具現化した今川貞延が隠居したいと言ってきたのだ。戦いなどせずに酒を飲み、連歌を歌い、書を記す。風流に生きるようだ。

隠居するのは構わない。本人の希望だ。

だが、「隠居所の建設、身の回りの世話をする人、遊んでくらせる金」を用意してくれ、は勘弁してください。しかも、季節の折々に金や食べ物等の挨拶も当然と主張している。

働いたのはサーザン王国での大氾濫のみ。それ以外では何もしていない。

賃金だけなら金貨10枚でも多いくらいだ。

彼の希望する風流に満ちた隠居所など無理である。

隠居だけ認めて隠居所等は断り、金貨20枚を渡して終わらせた。


豪族を斬って、村を占拠して反乱をおこしました。


何してくれてるの?戦いが嫌なんじゃないの?

使者としてきた村人が持ってきた手紙には「隠居所、女、金に加えて領土を寄越せば許す。」と書いてあった。

「一門の恥」

そう吐き捨てた小鹿範満が成敗を申し出て、1人で向かい、そして傷だらけで戻ってきた。

今川貞延の元にオルファンが放置していた豪族達が集結していたのだ。

全身から血を流しながらも小鹿が怒りに震えている。相撲取りのような体を真っ赤にさせて鬼のような顔になっていた。

「100や200など蹴散らしてくれる。」

そこでボソリと囁く者が。

「この内乱を利用して敵を炙り出しては?」

武田信廉である。

「兄ならばこの内乱を利用する、と思ってな。」

兄といえば武田信玄。戦国きっての戦略家だ。

「どうするか、まではわからぬが。鎮圧して終わり、にするような兄ではない事は確か。」

この内乱を利用する。それにはどうするか。


オルファン達は対応を協議するために連日会議を開いている事にした。すると、今川貞延に合流する豪族がまだいた。そして今川に連絡を取って支援しようとする国外勢力も確認できた。

コスタ連邦とパラス王国。この2国が敵か。

意外だったのは、リシリュー公国とガルガ公国から出陣を命じて欲しいという使者がきた事。この機会に独立を宣言するかと考えていたのだが。


敵を確認したうえで小鹿範満に成敗許可を出す。

「儂を愚弄したのだ!!斬ってくれる。」

1人で反乱軍の本拠地に乗り込んだ小鹿は、1人で進んだがゆえに敵から発見されなかった。

豪族達を斬り殺し、今川貞延を刺し殺す。

オルファンに反抗的だった豪族は一掃され、ヤマト王国は直轄地が増えた事で王の力が増す事に繋がった。


する事はまだまだある。連れてきた2人の迷い人の対応に、人工問題もある。兵士も足りない。

商人である友野宗善に資金を渡して食糧集めから開始もさせている。

ヤマト王国の前途は多難である。


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